SFマガジン 2015年 10 月号 [雑誌] の感想

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参照データ

タイトルSFマガジン 2015年 10 月号 [雑誌]
発売日2015-08-25
販売元早川書房
JANコード4910019751052
カテゴリジャンル別 » 雑誌 » 文芸・総合 » 文芸

購入者の感想

私が震災直後…古くは未成年の頃から待ち侘びていた特集が遂にやってきた。
そして、何と有り難いことに次号も特集を組んでくださる様で、『伊藤計劃トリビュート』に続いて
塩澤編集長ならびに編集スタッフの方々には欣快の至りであります。
また、今年で早川書房は創立70周年を迎えられるようで、重ねてお祝い申し上げます。
とはいえ、ここまでベラベラと並べ立てておきながら私は本誌の定期購読者という訳でもないので、
連載についての言及は少ないものでありますのでご了承くださいまし。

開幕の御三方による同世代座談会では、昨年にMGS3のノベライズを務め、
先日のトリビュートでお披露目となったキューバが舞台の長篇第一章『怠惰の大罪』を手掛けた長谷敏司氏や
『にんげんのくに』で強烈な存在感を示した仁木稔氏もそうなのだが…藤井太洋氏に要注目。
やはり『公正的戦闘規範』は『虐殺器官』のみならず、伊藤計劃の代表的短篇である『The Indifference Engine』のエッセンスが非常に濃い。
ラストシーンこそ正反対だが、それこそこれは言語化し得ない程にしっくり来る。
僅か3~4年でこれ程までの地位を築き上げた藤井氏は、私如きが断言するまでもなく日本SF界の寵児であろう。
また、座談会終盤に仁木氏が『にんげんのくに』について長谷氏の『虐殺器官』との関連性を指摘した際に漏らした
「暴力を避けようと思えば避けられるのに、避けないのが人間の本性だ」 これは言葉遊びでも何でもない、痛烈な看破だ。
マリオ・プーヅォの『ゴッドファーザー』の主人公であるヴィトー・コルレオーネは「理性なき人間はジャングルの獣と同然だ」としたが
実際の人間はそれほど「本能」というものに従順な可愛らしい存在ではない。
「理性」と「本能」という相容れないものが渾然一体になった時こそが、
ありのままの「狂気」であり良くも悪くも「人間の証明」が為されるのだろう。

20代作家の座談会では、柴田勝家氏の「今のSFは、現実と地続きなのか」という発言、

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