アカサギ (ラヴァーズ文庫) の感想

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参照データ

タイトルアカサギ (ラヴァーズ文庫)
発売日販売日未定
製作者沙野 風結子
販売元竹書房
JANコード9784812489062
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ボーイズラブノベルス

購入者の感想

凄腕ヤメ検弁護士39歳・恩田には、敢えて目をそらしてきた後ろめたい過去と後悔があった。
対して、こりゃ相手が悪いと感じながらも、自らの信念に従って恩田をカモろうと奮闘する凄腕アカサギ27歳・槙。

二人の心の距離感を、エロと食事のシーンで描いているのがおもしろかった。
強姦まがいからお互いの愛情の確認行為へ、何気ない日常の栄養補給から心を寄せ合う団欒の時間へ、少しずつ変化していく過程がイイ。

途中まではアカサギ・槙の計算通りだったけど、想定外の出来事を恩田に助けられてからは素の自分を隠さなくなる。
恩田が槙のカモ対象ではなくなったところから、恩田の執着愛炸裂。
恩田のひとり息子の啄クンが、いいからみを見せてくれました。

生殖を放棄するBLが子供をストーリーのスパイスのように使うのはどうかと思っていたけど、この作品では啄クンは、無理のない実にいい動きをしてくれました。

BLという非常識な土俵上で、不自然さを感じさせない世界を作り、登場人物達を自由に動かす作者に天晴れ。

ここからはワタクシの主観ですが。
最近、通常使わないような熟語を使いまくっておブンガクぶっている勘違い作者の作品に当たることが多くて、ほんとウンザリする。
この先生の文章はそのノイズが無いのでノーストレスで作品の世界観を取り込め、3Dで満喫できました。

200ページを満たないBL文庫本で何ができようかとあざ笑っていましたが、このまとまり感はどうだ。
あらためて脱帽。

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