ブランド戦略・ケースブック の感想

実務家でない人間が書くブランド／マーケティング本は正直読むのが
つらいことが多いが、田中洋教授は元電通のマーケッターだけあって実務とアカデミック
のバランスが非常に良く取れており、分かりやすく体系を教えている稀な本と言えると思う。

「ブランドはなぜ成功し、失敗するのか」というタイトルに惹かれて購入してみた。この本は、ブランドやマーケティングに実際に関わっている実務家の方々が書いているので、お堅い教科書のような本ではない。
10のブランドを取り上げているのだが、BMW、セブン銀行、三ツ矢サイダーなど馴染みのあるブランドから、R25や地域ブランドまで、幅広い事例を取り上げている。
内容はインタビューに基づいて書かれていて、エッセイを読んでいるような読みやすさだ。
本自体は、そこそこ厚みがあるのだが、ひとつひとつの章が読みやすいので、スラスラと読めてしまった。
私は自分がマーケティング関連の仕事をしているのだが、モノ、サービス、地域というそれぞれの領域でのブランド戦略が自然と学べるので、実務にはすぐに役立てることができそうだ。