愛の年代記 (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 愛の年代記 (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 塩野 七生 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101181011 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 |
購入者の感想
イタリア中世~ルネサンス期の、愛の物語を短篇集のようにして集めた本。
史実などもネタにしているだけあって、どこからどこまでが本当なのか、わか
らなくなる。(勿論、たとえ史実だけを書こうと試みても同様の結果になるの
だが)
近頃ローマ人の物語で知られる塩野さんの書く文は面白くて読みやすい。本書
では、史料ももとにしながら、激しい愛の物語を、まるでその場で見てきたか
のように、或いは同時代に生活していたかのように、リアルに描き出してい
る。かなり官能的な部分もあるので、一定年齢以上のかたにおすすめ。
大抵は、許されぬ愛と、そこからくる破滅、或いは苦難の多い恋愛であって、
お伽話タイプの恋愛物語ではない。姦通した妻は、さっさと処刑される。そう
いう時代だからそうなのだが、時にひどく痛ましい。この本は、文字通り愛に
身を焦がしたイタリアの男女たちの絵巻である。
史実などもネタにしているだけあって、どこからどこまでが本当なのか、わか
らなくなる。(勿論、たとえ史実だけを書こうと試みても同様の結果になるの
だが)
近頃ローマ人の物語で知られる塩野さんの書く文は面白くて読みやすい。本書
では、史料ももとにしながら、激しい愛の物語を、まるでその場で見てきたか
のように、或いは同時代に生活していたかのように、リアルに描き出してい
る。かなり官能的な部分もあるので、一定年齢以上のかたにおすすめ。
大抵は、許されぬ愛と、そこからくる破滅、或いは苦難の多い恋愛であって、
お伽話タイプの恋愛物語ではない。姦通した妻は、さっさと処刑される。そう
いう時代だからそうなのだが、時にひどく痛ましい。この本は、文字通り愛に
身を焦がしたイタリアの男女たちの絵巻である。