カラー&ライト ~リアリズムのための色彩と光の描き方~ の感想

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参照データ

タイトルカラー&ライト ~リアリズムのための色彩と光の描き方~
発売日販売日未定
製作者ジェームス・ガーニー(James Gurney)
販売元ボーンデジタル
JANコード9784862461537
カテゴリ » ジャンル別 » アート・建築・デザイン » 絵画

購入者の感想

私はデジタルイラストを十年ほど描いていて
絵の技術の勉強のために、作業の傍らイラストレーターの方の生配信をよく見るのですが
そこでプロの方が絶賛してるのを見て興味を持ち、4千円の本はやや高いですが思い切って購入しました。

感想としては、4千円が惜しくない素晴らしい内容でした。
ただ、他の方も書かれている通り実践というよりは座学の本に近いです。
絵を描く上での色に対する基礎的な見方、考え方を書いているもので、直接的な絵の技法を教えるものではありません。
ですので、これから絵を描きたいという初心者や、絵を描きはじめの人が欲しいような
”即役に立つ具体的なノウハウ”はないので、そういうものを求めてる人が読んでも物足りないかもしれません。
この本はむしろ、そういうノウハウを理解し使いこなすための教養を得る本です。

私は絵を学校などで専門的に習ったことがないので、
長く描いている故に見栄えよくまとめるための色々なノウハウは知っているものの、
それらはあくまで経験則で”そうするとなんとなく良くなる”という感じで理屈としては消化しきれてない部分が多々ありました。
技術に枝葉はあるけど根っことなるものがないような状態です。そういう枝葉に根となる知識を与えてくれる本です。

読み進めるほどに、ああアレはつまり突き詰めていくとこういう理屈に基づいていたのか!
じゃあこの場合はこう調整するべきだし、こういう場合には向かないんだろうなと言う感じで
いろんな技法や見せ方に対する理解が深まっていきます。

自分の技術に限界を感じるなぁ
美大に行ったことないし、ちゃんとした美術教室を探して一度しっかり絵を習ったほうが良いのかなぁ…と
自分の絵描きとしての土台の弱さにコンプレクスを感じている方は、読んで損のない本です。

帯に「読んだ後には景色が違って見えます」と書いてありますが、本当にその通りです。
イラストの見え方も変わりました。

全編カラー。イラストの数が非常に多く、文章も充実。情報量が多いです。
読まなければずっと知らないままだったであろう光の知識が大量に詰まっています。
晴れた日や曇天の時の光の色、影の色。さまざまな室内の光。光源の種類や、
光源からの距離による光と影の変化。透過する物質の光の表現…etc.etc。
見開きごとにテーマを変え、多種多様な状況での光の解説がなされています。

この手の本は、綺麗なイラストがドーンドーンと載っていて、
説明はオマケ程度の場合が多く、自分の絵に生かそうとしても結局よくわからない…
色だけちょっと真似してみるか…?なんて状態になることがありますが、
この本は文章での解説がしっかりとついています。
美しいイラストと共に、何故こういう光、影、色になるのかという理屈を
ちゃんと説明してくれていますので、それを参考にしながら
自分の絵を着色することが出来ます。

美術方面でしっかりと勉強してきた方はどういった感想をお持ちになるかわかりませんが、
私のように、光や影のことを専門的に勉強したことのない人間にとっては、
間違いなく価格に見合う価値のある本だと思います。
サンプルイラストは皆リアル系の画風ですが、漫画的な絵にもこの本の知識は充分役に立つはず。

「光源とかちゃんと勉強したことないし、とりあえず光が当たってる方向を決めて、
そっち側を明るく描いてて、その反対側を暗くって感じで描いてるなー。
一度ちゃんと勉強したいとは思ってるんだけど」という方には、是非読んでいただきたい本です。

※アナログ画材の話などにも多少ページがとられていますので、
 そういうの一切いらないから!という方はご注意ください。
 気になるほどのページ数ではないと思いますが…0

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