昭和三十年代の匂い (ちくま文庫) の感想

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参照データ

タイトル昭和三十年代の匂い (ちくま文庫)
発売日販売日未定
製作者岡崎 武志
販売元筑摩書房
JANコード9784480430656
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » あ行の著者

購入者の感想

 「ALWAYS 三丁目の夕日」がヒットし、それ以来昭和30年代のブームが続いています。昭和30年代というのは、西暦では1955年〜1964年になりますが、著者の岡崎武志さんが序で書いておられるように、昭和30年代は30年代で、フィフティーズとかシックスティーズと呼ぶにはあまりにカッコ悪く、阿保らしく、それゆえに愛しくてたまらない10年間なのです。本書は、岡崎さんが実感し、肉体で触れた昭和の断片を種々取上げています。
 先ず、8マンとたこ焼き(どんな組み合わせや!)、8マン、設定はロボコップとそっくりです。しかし、この漫画には不吉な影が付きまといます。最初にタバコ型強化剤がPTAの槍玉に上がり、次は、作者の桑田次郎がピストル試射事件で捕まり、最後は主題歌を歌った克美しげるが殺人事件を引き起こし・・・少し飛んであの頃はまだ戦後だった。私は岡崎さんより年上なので(1950年生まれ)、当時はまだ進駐軍が駐留していて、傷痍軍人が繁華街には必ずいました。都会も少し中心を外れると空き地が散在し、そこにはなぜか土管がありました(まるで漫画のワンシーンのようですが、これが現実でした)。そそて、そこで駆逐水雷(一種の鬼ごっこです)や色んなことをして、暗くなるまで遊ぶんです。
 TV、出だしは超高価で、そのため街頭TVがありました。私は月光仮面が観たくってよく銭湯へ行きました。また、そのTVで放映されていたアメリカのホーム・ドラマ、庭付きの一軒家、室内には、冷蔵庫があり、綺麗で清潔なキッチン・・衝撃でした。それに比べて、我が家は汲み取り式便所、かんてき(七輪)で料理し・・・
 本書は、学研新書で出ていたものを文庫化し、それに第16章おやじの匂い、そして、岡田斗司夫さんとの対談を付け加えたものです。この対談がかなり面白い、これだけで文庫版を買う価値があると思います。おまけに2人とも生粋の大阪人で私も当然大阪人、それでこの本の書かれていることがよく解り。非常に共感を感じました!!

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