日朝古代史 嘘の起源 (別冊宝島) の感想

占領史観によって、当然ながら一国の歴史・文化・教育等全ての分野は全否定され戦勝国のそれに徹底されることとなった。「道」は単なる体のスポーツとなるのである。

現時点でも、中身のない歴史修正主義なる牽制が一国の首相にあっている。

日本と朝鮮半島との交流は、無論有ったし今も有る。これを避けるのは地理的に難しい。
だが、過去の全ての分野に於いて７０年たった今でも敗戦史観の払拭は未だである。それは、古色蒼然とした戦前の裏返しである。
それは、徒弟制度を採る文系の学者の世界では未だ健在である。特に、古代史の世界では、可哀相という程である。一例をあげれば設立の経緯から九大は京大系であり、邪馬台国は京大の影響下にあり大和説である。何も言えないのである。なお、東大は九州説である。

稲作朝鮮半島渡来説は、敗戦後一世を風靡した。だが、半島は照葉樹林帯のほんの一部しか翳めていなく普通に考えればそれはないという代物である。時節が経過し案の定、遺伝子分析という現代の優れものが登場しあっさり否定された。それは、揚子江下流域であったのである。これは、古代史の全ての枠組みをを変える重大な事実であるにも拘らず考古学界はその事実から眼を背けている。支石墓についても同様である。それは、年代測定についても同様のことが言える。鉄についても同様で半島はせいぜい経由地に過ぎないのである。この本では、新羅王朝についても縷々述べられている。
そもそも、朝鮮半島から旧石器の遺物が出ない。新しい時代に他所から流入したのである。それは、大陸か南方か、日本しかない。

その昔、某九大教授は山口県の土井が浜遺跡の人骨が朝鮮半島を向いていると証言していたが、現代の遺骨分析によるとそれは揚子江下流域に極めて近いものであった。古代史の世界とはことほど左様に如何わしいものである。騎馬民族渡来説も同様であった。今では、忘れられ去った。

西洋近代を命懸けで通過しなかった文化は、「捏造」・「賄賂」という特有の文化を持つ。特アとは、そのような国であり古墳さえ改変するのである。歴史の改変・捏造など造作もない。
日本は、海に囲まれた楽園であったと知るべきである。