うつの8割に薬は無意味 (朝日新書) の感想

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タイトルうつの8割に薬は無意味 (朝日新書)
発売日2015-05-13
製作者井原 裕
販売元朝日新聞出版
JANコード9784022736154
カテゴリジャンル別 » 暮らし・健康・子育て » 家庭医学・健康 » 薬・サプリメント

購入者の感想

うつ・不安・不眠患者のほとんどは、
「睡眠パターンが不安定」
「酒の飲みすぎ(成人)」「極端な運動不足」「対人交流が乏しい」など、
生活習慣に問題がある。

それを医師の指導のもとに少しずつ正していけば、
薬を使わなくても、症状を改善できることが多いという。

著者が立ち上げた
獨協医科大学越谷病院「こころの診療科」は、
日本中の大学病院の精神科で唯一
「薬に頼らない治療」を謳っている。

外来患者の半数近くは「薬なし」。
睡眠や運動など生活リズムを「無理なく、無駄なく、穏やかに」
ととのえる療養指導で健康を取り戻している。

早起きして朝日を浴びると、体内時計がリセットされ、
精神や睡眠時間の安定に働くセロトニンもよく分泌されて
夜の寝つきがよくなる。
よく歩けば、全身のすみずみに血液がゆきわたり、
脳にも酸素と栄養がたっぷり補給される。

うつ・不安・不眠には「夜更かし病」「運動不足病」の側面があるのだろう。

本書によって、薬漬けのうつ・不眠患者が、ひとりでも減ることを望む。

私はずいぶん長い間、向精神薬を飲み続けている。
これら、精神安定剤、睡眠薬、抗うつ薬などは、ほとんどが「劇薬指定」されている。
薬物治療中心だったうつ病も、一部を除いて「生活指導」治療にシフトしてきた。
当然だろう。

これら「劇薬」の多くは依存性が強く、最初は1錠で眠れたのがしだいに増えていく。
そのうち、眠くて眠くてしょうがないのにベッドに入ると眠れず、
薬を飲むと眠れる――ということになっていく。

また、うつの入院治療はたいてい2、3カ月間、抗うつ薬を
限度いっぱい飲まされ、夜は睡眠薬でほとんど強制的に眠らされる。
結果として入退院を繰り返すことになる。

もちろん、うつはつらい。薬に頼りたくなる気持ちはよくわかる。
私は一時、昼間に仕事をしなくていい日は、睡眠薬の力を借りて、
とにかく眠りたかった。だがこれは「悪魔の誘い」でもある。

著者の言うとおり、うつ病と言われている人のかなり多くが、
そんなに薬を飲まなくても、
少し頑張って生活リズムを整えるだけで、かなり軽くなるものだ。
向精神薬は副作用も大きい。喜ぶのは製薬会社ばかりで、
本来は飲まないに越したことはないと、思っている。
そもそも悪い疫病が流行ったわけでもないのに、
10年間で「うつ」とされる患者が何倍も増えるわけがない。
たしかにストレス社会ではあるが、増え方が極端すぎる。

本書は精神科医にも厳しい。たしかに私がこれまで診てもらった精神科医の多くは、
薬物治療中心だった。そのほうが儲かるし、ラクだからでもあるのだろうが、
「うつは生活習慣病」という考えの医師が意外と少ないことも事実だ。
ただ、患者の立場になった優しさ、のようなものが本書ではやや薄い。
医者に「薬を出し過ぎるな」と言っているのがメインでもあるからだ。

しかしそれでも役には立つ。うつでのたうち回っているような重症患者ではなく、

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