白蓮れんれん (集英社文庫) の感想

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参照データ

タイトル白蓮れんれん (集英社文庫)
発売日販売日未定
製作者林 真理子
販売元集英社
JANコード9784087478600
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

こちらを読んだのは、朝ドラで話題になっている頃ですが、こちらの著書も読み、そして他にも白蓮さんに関する本を何冊も読みました。

読んだ本は、

白蓮さんご本人が書かれた「白蓮自叙伝 荊棘の実」。

永畑道子さん著(ノンフィクション作家)の「恋の華 白蓮事件」。

宮崎蕗苳さん監修(白蓮さんの実の娘さん)の「白蓮:気高く純粋に。時代を翔けた愛の生涯」です。

その後、この「白蓮れんれん」と。
ご本人の本に、娘さん、作家の永畑道子さんは、生前の白蓮さんに実際に会って取材されており、他の、白蓮さんに関わった当時の生き証人(白蓮さんや伝右衛門さんの身内等)にも会い、書き上げた1冊です。
この3冊は、全て生前の白蓮さんに会っての著作なので、本当に「実像」が解ります。

それぞれを読んだ後にこの「白蓮れんれん」を読むと、正直に言って、流れや登場実物は間違ってはいないものの、白蓮さんのイメージが、かなり林真理子さんの味に調理された?雰囲気になっており、白蓮さんが色恋沙汰しか頭にない様な、我が儘娘のドロドロした?感じになってしまっています。。。
書店でも多く出回っている白蓮れんれんは、購入しやすいですし、読む方は多いと思いますが(私も書店で購入)正直、読後感があまり良かったとは言えなかったです。
白蓮さんに興味が湧いたなら、ドラマで流行って、この本だけを読んで終わるのでなく、先に記した信憑性の高い、と言うか、実在した頃に書かれた本も読んでほしいと思います。
上に記した3冊を読めば、本当に実像が、雰囲気が理解できます。

林真理子さんの、日頃の恋愛観たっぷりな著書に自然と?偏っている雰囲気なので。。。

この歴史上実在の人物を書くのは難しいですよ
ね。大正天皇の従兄妹だったかな。
圧倒的に、庶民と相対する立場で、しかも時代
は2昔前。この富(財政的には落ちぶれ華族)
も美も地位も生まれながらに持ち合わせた白蓮
を、富と美と地位をがむしゃらに追いかけた林
真理子が書くというの組み合わせに興味があっ
た。
ちなみに、この書籍は、主人公柳原白連が駆け
落ちをした恋人(後の再再婚相手)と交わした
書簡一連を提供されて成立したと言える。
小説の中でのこの書簡集の利用の仕方が若干
弱く、これが星一つ分マイナスの私の理由。も
う少し淡々と使ってほしかった。林真理子色が
強く出すぎた配置のように思う。
林真理子の執筆はシンプルで短文が上手。
白蓮には人間!としての魅力のかけらも感じなか
った。それが林真理子が捉えた白蓮なのか、林
真理子自身なのか、が分からなかった。人間的
奥行きとか魅力がない、というのは、著者の小
説に登場する主人公に共通した点で、そういう
意味では、白蓮は作者によって書きやすかった
のかもしれない。作り手は、自分にないものは
書けないのかもしれない、と改めて感じた作品
だった。0

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