Hard Choices (English Edition) の感想

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参照データ

タイトルHard Choices (English Edition)
発売日2014-06-10
製作者Hillary Rodham Clinton
販売元Simon & Schuster
JANコード登録されていません
カテゴリ洋書 » Subjects » Biographies & Memoirs » Leaders & Notable People

購入者の感想

 Hillary Clintonの主として国務長官としての4年間の回想録だ。分厚い本だが逸話の集まりだから少しずつ読むことが出来る。文章は平易で筋立っており読み易い。充実した索引からも想像できるが相当注意深く記述・編集されている。また事前に想像した以上に内容が深く興味深い。
 日本に関しては美智子皇后との親交と安倍首相の女性活躍支援の称賛くらいしか言及がない。国務長官の関心事としては当然ながら係争地が中心で、中国が2章、Afghanistan/Pakistanが2章、南米とアフリカが各1章、アラブが7章もある。こういう注力度比例であろう。それぞれについてHillaryの類稀な努力で不動に見えた山を動かした逸話や、上手く行かなかった失敗談が多数盛り込まれている。世界のリーダの個人評も興味深い。世界中を飛び回り、国務長官専用機に2千時間乗ったのは新記録だという。
 厚い本だが、最後の第25章Human RightsとEpilogueを読み飛ばすと勿体ない。第25章では、世界での人権擁護が米国の安全保障に資するという認識を国務省に持ち込み、人権は国務省の仕事の中では周辺の小事という従来の考えを改めたとしている。その人権を女性と性的少数者にも適用する努力が描かれている。Hillaryがなぜ人権を大事と思うに至ったかに関連して、彼女と実母の個人史が描かれていて感動的だ。EpilogueではObama大統領から「2期目も国務長官を続けないか?」と誘われ固辞した経緯や、次期大統領選挙への考え方が述べられている。
 本書から彼女は恐ろしく優秀であることが読み取れる。選挙民は優秀な女性を好まない傾向があるが、大統領夫人・上院議員・国務長官として経験を積んだ彼女を大統領として活用しないと米国の損失だと思わせるものがある。それが本書の意図かと皮肉に考えることも出来るが、これだけ波乱万丈の4年間を送れば誰だって回想録を書きたくなるとも思う。

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