中国「歴史認識」の正体 ~繰り返される歴史改ざんの大罪 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル中国「歴史認識」の正体 ~繰り返される歴史改ざんの大罪
発売日販売日未定
製作者石平
販売元宝島社
JANコード9784800234100
カテゴリ » ジャンル別 » 社会・政治 » 外交・国際関係

購入者の感想

改めて紹介するまでもないが、本書は中国研究の論客・石平氏の最新刊である。趣旨はほぼタイトルに見える通りで、『中国の「歴史認識」の正体』よりも副題の「繰り返される歴史改ざん」について、主として20世紀初頭(「辛亥革命」前後)からの中国の近現代史(歴史観の偏向性)を批判的に考察しながら、(毛沢東及びこれを奉じる)中国共産党が内外で推進・流布してきた歴史の「捏 造」ないし「改 竄」(歪曲と隠蔽)と中国人民に対する「弾 圧」と「粛 清」の歴史などを詳細にレポートする。トピックは概ね従来の著者の先行書籍・類書に重複または議論されてきたものが見受けられるが、石平氏の特徴である歴史的考察からの中国及び中国共産党の分析は実証的であり読み応えがある。著者は中国共産党の近現代史を、「易姓革命」に依る王朝交替と同一次元で捉え、歴代王朝及びこれに倣う中国共産党の「歴史」は、「政治権力の正当性」を「粉飾」するための方法であるとの前提理解から(36頁以下)、中国共産党に依る「歴史」の「捏 造」ないし「改 竄」(歪曲と隠蔽)を明らかにしていく。また第4章では、かかる中国共産党の歴史観に囚われた日本国内の中国歴史学の情況についても、中国共産党史観の「プロパガンダ」に「加担」するものとして批判的に展開する。構成・内容はこのページの「商品の説明」及び「目次を見る」に譲り、以下に個人的に興味を惹いたトピックを紹介したい。

まず本書を通読しての印象深いのは、石平氏の批判的考察が毛沢東(「大躍進政策」と「文化大革命」)に多くを費やしていることである。これは毛沢東自身の権力闘争と「粛 清」の黒歴史であり歴史的「大罪」の1つと言える「文化大革命」の「粛 清」を、石平氏自身が身近に観てきた著者ならではの怒りと言って良いだろう(143~144頁)。当然の如く、著者の毛沢東(中国共産党)糾弾の矛先は右に加え、空前の人為的な「大飢饉」をもたらした「大躍進政策」の悲惨な情況も詳細にレポートしている(125頁以下)。かかる毛沢東及び中国共産党の歴史的「大罪」をまるで無かったの如く歴史から末梢し、「4人組」などの(毛沢東の)部下、或いは「劉少奇」らに(場当たり的に)その責任を押し付け、時には評価すると言う中国共産党(の歴史)の「デ タ ラ

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

中国「歴史認識」の正体 ~繰り返される歴史改ざんの大罪

アマゾンで購入する
宝島社から発売された石平の中国「歴史認識」の正体 ~繰り返される歴史改ざんの大罪(JAN:9784800234100)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.