マンガ 孔子の思想 (講談社プラスアルファ文庫) の感想
参照データ
タイトル | マンガ 孔子の思想 (講談社プラスアルファ文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 蔡 志忠 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062560740 |
カテゴリ | 人文・思想 » 哲学・思想 » 東洋思想 » 東洋哲学入門 |
購入者の感想
「孔子の一生」と「孔子の弟子」、「論語」という三部構成で、それぞれがマンガで描かれており、論語が生まれた時代の背景と孔子取り巻く状況も理解できるように配慮されています。
メインの「論語」は、全499章から150の章句を選び出した抄訳です。その章句に書かれている内容の全部あるいは一部が、1章句1ページというスタイルを基本に描かれており、論語に書かれている言葉を忠実に伝えています。論語を漫画化したものでは、森哲郎氏の作品も好評なのですが、あちらは論語の文言を忠実に描いたものではなく、現代人の暮らしや仕事に当てはめたものになっています。ですから、双方を読み比べてみるのも面白いかと思います。
論語に限らず、文字媒体をマンガや画像で表現することには、その内容が視覚的なイメージとして固定化されてしまいやすいという難点もあるのですが、この作品には余計な脚色も無くて、ナチュラルに描かれていると感じました。それと日本語訳ですが、訳注書に頼りすぎていてはマンガの良さを損なってしまうところを、微妙なニュアンスの部分も上手く表現されていて名訳だと思いました。これを読んでから訳注書にチャレンジするのが順序かと思うのですが、訳注書に馴染んでおられる方にも、現代語訳を読むことで得るものがあるでしょう。0
メインの「論語」は、全499章から150の章句を選び出した抄訳です。その章句に書かれている内容の全部あるいは一部が、1章句1ページというスタイルを基本に描かれており、論語に書かれている言葉を忠実に伝えています。論語を漫画化したものでは、森哲郎氏の作品も好評なのですが、あちらは論語の文言を忠実に描いたものではなく、現代人の暮らしや仕事に当てはめたものになっています。ですから、双方を読み比べてみるのも面白いかと思います。
論語に限らず、文字媒体をマンガや画像で表現することには、その内容が視覚的なイメージとして固定化されてしまいやすいという難点もあるのですが、この作品には余計な脚色も無くて、ナチュラルに描かれていると感じました。それと日本語訳ですが、訳注書に頼りすぎていてはマンガの良さを損なってしまうところを、微妙なニュアンスの部分も上手く表現されていて名訳だと思いました。これを読んでから訳注書にチャレンジするのが順序かと思うのですが、訳注書に馴染んでおられる方にも、現代語訳を読むことで得るものがあるでしょう。0