風立ちぬ [Blu-ray] の感想
参照データ
タイトル | 風立ちぬ [Blu-ray] |
発売日 | 2014-06-18 |
監督 | 宮崎駿 |
販売元 | ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 |
JANコード | 4959241753403 |
カテゴリ | DVD » ジャンル別 » キッズ・ファミリー » キッズアニメ・映画 |
購入者の感想
本当は☆三つぐらいの評価なのですが、この映画は賛否両論分かれるように作られたアニメですので、賛否の否のほうにレビューを書くことにしました。
このアニメは残念ながら、子供向けのエンターテイメントとして作られたアニメではないので、今までの宮崎アニメを期待している人には「つまらない」「ひどい」アニメに見えます。
脚本は非常に練られたものですが、一つ一つのセリフに込められた意味を無視して、ストーリーだけを追ってしまうと、はっきりいって、「もりあがりにかける」「男の独りよがりの」アニメに見えてしまいます。
いままでの宮崎アニメは子供を常に念頭に置き、絵本のようにわかりやく、しかも、面白いアニメでしたが、このアニメは絵本のようには分かりやすくなく、大人向けに脚本、映像、音響が複雑に作られています。
脚本については、非常に情報の多い脚本で、筋だけを追っていると、見落としてしまいそうな部分が多々あります。
ラブストーリーではあるのですが、押井守さんや庵野秀明さんなどのアニメ以上に理屈っぽいところがあり、きちんと脚本に描かれているのですが、かなり映画やアニメを見た経験がある人でないと、読み解けないのではと思うところがあります。
ボードレール、トーマス・マン、ダンテ、モネ、ワーグナーなどがはっきりと引用されているので、それらをとっかかりにできれば、なおわかりやすくなるでしょう。(もちろんそれらを知らなくても、伝わるようにはできているのですが、なにしろ表現の仕方が「大人向け」です。)
もちろん、このアニメは史実ではありません。ドキュメンタリーでもありません。
現実と夢を行ったり来たりするようなアニメになっていますが、現実のシーンも現実に見えて、すべてアニメーションとしての躍動感、美しさを優先して絵かがれています。
いささか乱暴ですが、音を消して、このアニメを見てみてください。
登場人物が何やら会話しているようですが、そのほとんどは、何らかの乗り物の中で行われています。
ありとあらゆる乗り物、蒸気機関車で出会い、一銭蒸気で家族と会話し、爆撃機を視察し、バスに乗って恋人が去っていく。
このアニメは残念ながら、子供向けのエンターテイメントとして作られたアニメではないので、今までの宮崎アニメを期待している人には「つまらない」「ひどい」アニメに見えます。
脚本は非常に練られたものですが、一つ一つのセリフに込められた意味を無視して、ストーリーだけを追ってしまうと、はっきりいって、「もりあがりにかける」「男の独りよがりの」アニメに見えてしまいます。
いままでの宮崎アニメは子供を常に念頭に置き、絵本のようにわかりやく、しかも、面白いアニメでしたが、このアニメは絵本のようには分かりやすくなく、大人向けに脚本、映像、音響が複雑に作られています。
脚本については、非常に情報の多い脚本で、筋だけを追っていると、見落としてしまいそうな部分が多々あります。
ラブストーリーではあるのですが、押井守さんや庵野秀明さんなどのアニメ以上に理屈っぽいところがあり、きちんと脚本に描かれているのですが、かなり映画やアニメを見た経験がある人でないと、読み解けないのではと思うところがあります。
ボードレール、トーマス・マン、ダンテ、モネ、ワーグナーなどがはっきりと引用されているので、それらをとっかかりにできれば、なおわかりやすくなるでしょう。(もちろんそれらを知らなくても、伝わるようにはできているのですが、なにしろ表現の仕方が「大人向け」です。)
もちろん、このアニメは史実ではありません。ドキュメンタリーでもありません。
現実と夢を行ったり来たりするようなアニメになっていますが、現実のシーンも現実に見えて、すべてアニメーションとしての躍動感、美しさを優先して絵かがれています。
いささか乱暴ですが、音を消して、このアニメを見てみてください。
登場人物が何やら会話しているようですが、そのほとんどは、何らかの乗り物の中で行われています。
ありとあらゆる乗り物、蒸気機関車で出会い、一銭蒸気で家族と会話し、爆撃機を視察し、バスに乗って恋人が去っていく。
公開前から「これは色々言われるだろうなあ」と思いましたが、そのとおりでした。
ぼく自身はジブリから遠ざかっていたので観るつもりはなかったのですが、何かの
拍子に映画館へ行って仰天しました。
昭和の空気感がハンパないんです。
あの頃、インターネットはおろかテレビすらない時代に生きていた人々の
暮らしが余すところなく活写され、かつて東京が緑豊かな街だったことが
しっかり描かれています。
圧巻は震災直後のモブシーンで、この凄まじい仕事量をよくぞこなしたと。
今の日本映画の現状では実写ですら不可能に近いのに、「手描き」のアニメで
ものすごい数の人々を「同時に」動かすことの大変さを考えれば、まったく
頭が下がります。
おそらくこの作品は「かぐや姫の物語」と双璧をなす、日本アニメの頂点の
ひとつになるでしょう。
これほどの手間を掛けたものが単なるノスタルジックや自慰的な意図で
出来るわけがないし、次世代への明確なメッセージなくして作られません。
ここのレビューでそうしたことに触れる発言がひとつもなかったので、
ちょっと愕然としています。みんな何を見ているんだろう?0
ぼく自身はジブリから遠ざかっていたので観るつもりはなかったのですが、何かの
拍子に映画館へ行って仰天しました。
昭和の空気感がハンパないんです。
あの頃、インターネットはおろかテレビすらない時代に生きていた人々の
暮らしが余すところなく活写され、かつて東京が緑豊かな街だったことが
しっかり描かれています。
圧巻は震災直後のモブシーンで、この凄まじい仕事量をよくぞこなしたと。
今の日本映画の現状では実写ですら不可能に近いのに、「手描き」のアニメで
ものすごい数の人々を「同時に」動かすことの大変さを考えれば、まったく
頭が下がります。
おそらくこの作品は「かぐや姫の物語」と双璧をなす、日本アニメの頂点の
ひとつになるでしょう。
これほどの手間を掛けたものが単なるノスタルジックや自慰的な意図で
出来るわけがないし、次世代への明確なメッセージなくして作られません。
ここのレビューでそうしたことに触れる発言がひとつもなかったので、
ちょっと愕然としています。みんな何を見ているんだろう?0