江戸の暮らしが見えてくる 地図で読み解く江戸・東京 (ビジュアルはてなマップ) の感想

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参照データ

タイトル江戸の暮らしが見えてくる 地図で読み解く江戸・東京 (ビジュアルはてなマップ)
発売日販売日未定
製作者江戸風土研究会 
販売元技術評論社
JANコード9784774172972
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

週刊誌サイズの大きめな見開きのページに、デジタル化した江戸全域
の地図を土地の利用区分に応じ色分けし、それぞれのテーマに応じた、
浮世絵などの、小さな画像を配置している。
全ページカラー印刷で紙質もよい。ページをめくると一見わかりやす
い感じを受ける。
しかし、地図が小縮尺のため、地図から得られる情報量は多くない。
解説の文章も少なめで、この本のみでは、江戸の暮らしが見えて来な
い。
19頁の「江戸と現代の海岸線比較」の図は意味をなさないのではない
か。解説文とリンクもしていない。
ただ、次の地図は、見える化された地図として参考になった。
「江戸の土地利用MAP」(40・41頁)
「江戸の町火消MAP」(44・45頁)
「江戸の町の『時の鐘』MAP」(51頁)
研究会を編著者として、江戸の暮らしを、網羅的に幅広く取り上げて
いるが、出版社主導のためか、図版が主となっており、読書家には、
ものたりないであろう。

最近、江戸浅草人気で類似本も増えていますが、これはなかなかです。

まず特色として、江戸初期から幕末までの、江戸の大づかみな発展史が判り易い。
朱引き・黒引きの境も時期と同時に変遷しているので、それを軸に、武家町・町人町・寺社町といった
都市計画的な拡張と、その折々の各住民層の暮らしぶりもコンパクトにまとめられています。

また、今に残るランドマークを上手く使った表記も巧みで、大まかな行政中心としての「江戸」の
姿がよく判るのもよいです。当時はある意味、将軍(≒江戸幕府)を中央政権として置いて、地方は
言わば今の首長に当たる藩の大名の自治によっていました。ただし、藩制の「鉢植え化」があったことも
また事実です。

最近の話題として大阪都構想がありました(過去形)が、行政府:江戸、商業府:大阪、宗教府:京都
というような大まかな都市機能分離と、一方では自治権が大きかった地方都市の発展や、江戸の町人文化
の一種のヲタク化の芽生えが既に感じられる部分もあります。

敢えて星4つにしないのは、徳川家康の入府以前からの通史がいくらかでもあったら、というところ。
マクロなまとめとしてそこから起こしていれば、「地図で読み解く」という点では、インデクックス的
な元本として機能できるでしょう。

特気すべきは、水道網の整備が(簡略ながら)記載されている点。こちらは個別の資料も多いのですが。

もっと詳細なものとしてはこちらが詳しい。ただし、時間軸が狭いのが難点です。
東京時代MAP―大江戸編 (Time trip map-現代地図と歴史地図を重ねた新発想の地図-)

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