たった一度の人生を変える勉強をしよう の感想

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タイトルたった一度の人生を変える勉強をしよう
発売日2015-03-06
製作者藤原和博
販売元朝日新聞出版
JANコード9784023313965
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 教育学 » 一般

購入者の感想

中高生向けの、これからの人生を歩む上での必要な考え方を教える本。
著者が先生(先輩)となり授業をする形で、生徒に向けて話しかける形で
進められる。

昔の日本:成長社会=物の豊かさを求める、価値観が一つ、決まった正解がある
今の日本:成熟社会=心の豊かさを求める、価値観が多様、決まった正解がない

ということで、自分に心の豊かさが得られる解を見つけないといけない
そのためには今までの勉強方法だけではと駄目だと。
ここまでは非常に納得出来るものだし興味深く読めた。
ただ「納得解」という言葉の登場にちょっとモヤッとした。
納得解とは「自分も納得するし、他人も納得する解」と定義。
自分の心の豊かさの解なのに他人が納得する・しないという外因が入る
というところにちょっとしたガッカリ感、モヤっとするものがある。

さていつの間にか「納得解を求めましょう」という話になり、そのためには
観察、仮説、検証、証明という手順を踏む、そしてそれらを行うのに
5つの能力が必要ということでそれらの授業が行われる。

5つの能力の授業そのものは興味深い・面白い話だが、若干ビジネスセミナー的講義なのと
「正解がない」と言いつつ先生(著者)の考えを押しつける感じがするのが難点か。
「これだと説得力欠けるよね」「こうすると良いよね」といった具合。
私は大人なので「そうかあ?」と疑問に思えるが、これは中高生向けの本なので
対象である彼等は完璧に無思考で疑うことなく著者の"意見"に染まるだろう。

読み終わって結局「昔の企業が欲しがった人材ではなく今の企業が欲しがる人材になれ」
という風に見えた。正解は無いと言ってたはずだが、実際は別の正解に置き換わっただけ。
昔みたく「これが正解です」と示されなくなった分、タチが悪い。
実際多くの大学生・ビジネスマンがこの無形かつ見えない正解に翻弄され
心を病んでしまうこと多いし。

私が中高生のころに本書を読んだらどう思うだろ?

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