ピアノ・マニュアル 日本版 の感想
参照データ
タイトル | ピアノ・マニュアル 日本版 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Graham Barker John Bishop |
販売元 | ヤマハミュージックメディア |
JANコード | 9784636851700 |
カテゴリ | エンターテイメント » 音楽 » 音楽理論・音楽論 » 音楽学・音楽教育学 |
購入者の感想
店頭で本書と眼が合った。イチコロであった。お高いのに、衝動買いしてしまった。
ピアノを、調律とメンテナンスの面から詳細に解説した、豊富な写真入りの本である。
専門用語を避けず、簡潔に端折って書くこともしていない。しかし調律師や技術者の養成のための教科書ではなく、一般のユーザー向けの本である。
ピアノの構造の詳説や選び方から始まって、アクションの動作の具体的に理解できる説明や、十二平均律の問題、ゾッとするような各種重度故障の修理手順、はては調律の具体的な手順の説明まで含んでいる。
「もし、あなたが天性の、音楽的な耳を持っているなら、自分で自分のピアノを調律することができる」(165頁)という。
こんな面白い本はない。長年の幾つかの疑問が本書によって氷解した。クルマの好きな人が、クルマのメカニズムの詳細な解説書を読みたくなるのと、似ているかもしれない。
前書きには「自分でピアノを解体してちゃんと元に戻してみたいと思っている人には必要な知識がこの本に詰まっている。」と言っておきながら、「(実践は調律師や技術者に任せて)」(5頁)としっかり断っているのが面白い。
他の楽器は大抵、初歩的なメンテナンスと調律は奏者自身が行うものである。しかしピアノは、大規模で複雑な機械装置を含む楽器になったために、調律とメンテナンスには専門的な知識と技術が必要になり、調律師や技術者という専門の職業を生んだ。結果、奏者は愛用の楽器(の工業製品としての側面)についてほとんど知らなくなってしまった。ピアノの持ち主のすることといったら外装を乾拭きするくらいしかないのだ。
中身を具体的に知ることが、楽器に対する興味と愛情を生むことは、僕には自明のことのように思える。
当たり前のことにもかかわらず、このような着眼点から書かれた本は今までに見たことがなかった。ユニークな本だと思う。
ピアノを、調律とメンテナンスの面から詳細に解説した、豊富な写真入りの本である。
専門用語を避けず、簡潔に端折って書くこともしていない。しかし調律師や技術者の養成のための教科書ではなく、一般のユーザー向けの本である。
ピアノの構造の詳説や選び方から始まって、アクションの動作の具体的に理解できる説明や、十二平均律の問題、ゾッとするような各種重度故障の修理手順、はては調律の具体的な手順の説明まで含んでいる。
「もし、あなたが天性の、音楽的な耳を持っているなら、自分で自分のピアノを調律することができる」(165頁)という。
こんな面白い本はない。長年の幾つかの疑問が本書によって氷解した。クルマの好きな人が、クルマのメカニズムの詳細な解説書を読みたくなるのと、似ているかもしれない。
前書きには「自分でピアノを解体してちゃんと元に戻してみたいと思っている人には必要な知識がこの本に詰まっている。」と言っておきながら、「(実践は調律師や技術者に任せて)」(5頁)としっかり断っているのが面白い。
他の楽器は大抵、初歩的なメンテナンスと調律は奏者自身が行うものである。しかしピアノは、大規模で複雑な機械装置を含む楽器になったために、調律とメンテナンスには専門的な知識と技術が必要になり、調律師や技術者という専門の職業を生んだ。結果、奏者は愛用の楽器(の工業製品としての側面)についてほとんど知らなくなってしまった。ピアノの持ち主のすることといったら外装を乾拭きするくらいしかないのだ。
中身を具体的に知ることが、楽器に対する興味と愛情を生むことは、僕には自明のことのように思える。
当たり前のことにもかかわらず、このような着眼点から書かれた本は今までに見たことがなかった。ユニークな本だと思う。