マンハッタン計画―プルトニウム人体実験 の感想

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タイトルマンハッタン計画―プルトニウム人体実験
発売日販売日未定
販売元小学館
JANコード9784093894517
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 軍事 » 軍事入門

購入者の感想

本著はアルバカーキートリビューン紙が、1939年ころからインフォームドコンセントなしに、プルトニウムを直接人体に注射する人権無視の人体実験を少なくとも18人に対しアメリカが隠密に進めていた事件について、徹底的に独自調査し、エネルギー省に対し、情報公開請求し、ジグソーパズルのような謎について究明していった壮大な記録である。
核というものを見つけてしまった科学者の中で、オッペンハイマーやエンリコ・フェルミをはじめとするマッドサイエンティストたちが、戦時下において「50万人殺戮計画」を宿命とし、ナチスの毒ガスを超える尋常ではないプルトニウムという猛毒物質が、人体においてどういった挙動を行うのかを実際に余命いくばくかの老若男女の患者に直接注射していき、あるものは1年半で死に、あるものは50年くらい生きていくという結果になったことが判明したのである。
プルトニウムの挙動が人体でどのようになるのかを見るため、尿・便の採取から始まり、死亡すると、内臓・骨にまで実験にかけられた人々の遺族の同意もなく、ある場合には墓まで掘り返して調査していたのである。
主に、肝臓や脾臓、骨にたまり細胞をずたずたにしていたようであることが記載されている。
このマンハッタン計画は実は「部隊名」であり、原爆の父オッペンハイマーは、原爆そのものの熱線での即死についてはあまり興味があったとは思えないことがわかる。
あくまで放射性物質により汚染された食物摂取によるプルトニウム等の毒性を「黄色い猿」であった日本人に向けて最早、ドイツ降伏とソ連による侵攻により時間の問題であったポツダム宣言を受諾する直前の日本国に非情にも原爆をウラン型とプルトニウム型の2発も落として、その後を「実験」したのである。加えて一般人への無差別殺戮は国際法上完全なる違反行為であることは言うまでもない。
肥田舜太郎医師の証言にもあるように、被爆地で入市被爆して死亡した御遺体を米軍は取り上げて、返ってきたのは親指1本だけだったというのは、放射性物質が人体内でどういった挙動をするのかをみるために取り上げていったのであるということは明白であることがわかる。
日本人医師たちが治療、診療した記録でさえ取り上げていったのであるからなおさらである。

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