Moby-Dick: Or the Whale (Northwestern-Newberry Editions of the Writings of Herman Melville) の感想

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参照データ

タイトルMoby-Dick: Or the Whale (Northwestern-Newberry Editions of the Writings of Herman Melville)
発売日販売日未定
製作者Herman Melville
販売元Northwestern Univ Pr
JANコード9780810119116
カテゴリ » 洋書 » Special Features » all foreign books

購入者の感想

メルヴィルの『白鯨』はアメリカ文学の源泉に位置する小説であり、これまで英米で出版されたペーパーバックは数知れない。現在手に入るものでも片手では足りないだろう。それらは一見どれも同じように見えるかもしれないが、実は意外に本文以外の付録的要素に差があるのだ。

今『白鯨』をペーパーバックで買うならば、私はBantam Classics版の本書を買いたいと思う。厳密にはマスマーケット版なので、紙質にこだわる方はしかたないが、そのことを差し引いても、巻末の『白鯨』に関する資料は廉価版とは思えない充実ぶりである。この資料には、有名なホーソーンとのやりとりを含むメルヴィルの書簡、出版当時の書評、そしてこれまた有名なD.H.ロレンスの『白鯨』論を含む6本の批評が含まれている。これだけ揃っていれば、1850年前後の『白鯨』執筆時から20世紀初頭のいわゆるメルヴィル・リバイバルまでの流れ、さらにそれ以後のメルヴィル批評史を俯瞰することができるだろう。

廉価版ということで言えば、数年前にPenguin BooksからPenguin Popular Classicsというシンプルなデザインのシリーズが刊行され、こちらはさらに安く(約250円)手に入る。しかしその中身は、Bantam版に比すべくもない。ちなみに、Penguin Booksからは、現在これのほかに、Penguin Classics版(総頁数720頁)とPenguin Classics Deluxe版(672頁)が出ている。デザインへのこだわりは高く評価できるが、中身の点では3種類ともなんだか中途半端な印象を受けてしまう。

一方、そのPenguin版で言うならば、かつて90年代初め頃まで店頭に並んでいたHarold Beaver編集版が、質量ともに圧巻であった。古本で手に入ると思うので、こちらなら買う価値はあると思う。本文700頁に対して、Beaverによる詳註が300頁付いている。さらに、appendixとして、『白鯨』執筆に大きな影響を与えたOwen Chaseの手記“Narrative of the Most Extraordinary and Distressing Shipwreck of the Whale-Ship

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