Disclosure の感想

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参照データ

タイトルDisclosure
発売日販売日未定
製作者Michael Crichton
販売元Random House Audio
JANコード9780679431152
カテゴリ » 洋書 » By Publisher » Random House

購入者の感想

映画化もされたマイケル・クライトンの代表作の一つ。ハイテク企業の重役サンダースは、大事な会議を控えた朝、子供たちの面倒を見るはめになり、出社が遅れてしまう。その日の朝、大手出版・教育会社による買収が本決まりになり、新しい経営陣が発表されるのである。その後のサンダースの暗い運命を暗示する冒頭からこの物語はスタートする。
自他ともに認める次期副社長候補のサンダースは、自分が昇格することを疑わないが、結果は意外なことに、自分がかつて付き合っていた女、メレディスが自分の上司の副社長に就任することになり、その瞬間から、サンダースの悪夢が始まることになる。
その日の夕方、打ち合わせに呼ばれたサンダースは、メレディスから露骨な誘惑を受けるが、それをはねつける。翌日メレディスからセクハラの告発を受け、左遷の打診を受けたサンダースは、労働専門弁護士のルイーズ・フェルナンデスの助けを受け、企業側に敢然と立ち向かう。
密室ゆえに立証が難しいセクハラ事案の現状、男性よりも女性上司のほうが支配力を誇示する傾向が強く、セクハラ事案も多いことなど、当時、社会問題化し始めたセクハラを題材としてとらえ、逆セクハラという形での新味も出しながら、この問題の深層を描いている点には、クライトンの先見の明を感じる。
物語はセクハラ裁判にとどまらず、サンダースを陥れようという社内の陰謀、買収をめぐる思惑・社内政治が複雑に絡み合い、最後まで予断を許さない。無駄のない構成で、緊張感を最後まで持続し、一気に読ませる。
題材といい、構成といい、人物の造形といい、最後まで飽きさせないストーリー・テリングと娯楽性といい、ミステリーのお手本ともいえる傑作。間違いなくクライトンのベストといえるのではないか。英語はシェルダン、フォレット並みの読みやすさ。原書で読むのにおすすめです。

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