会社法 第15版 (法律学講座双書) の感想

法改正や新判例の登場にも負けず、よく毎年４００頁以内に
まとめていらっしゃると思います。

この本は神田先生の「ノート（サブノート）」と
呼ぶことができます。

神田先生が神田先生の基準で会社法を整理・要約して「圧縮」
しているのです。そして、圧縮の度合いが非常に高いです。

大学の先生や実務家の方々は、会社法を理解されています。
よってその「圧縮」を解凍しながら読むことができます。だから先生方は「コンパクトに
まとまっており、良い本です」などと言ったりします。

しかし反対に、初学者は神田先生がどういう基準でまとめられたのかが
まだ読み取れないので、独習では読みづらいと思います。

前田庸先生の「会社法入門」のように、判例は多く挙げない代わりに
条文の説明に文量を割いてある本を使って会社法の条文理解を一通り完成
させることをお勧めします。それから神田会社法を読めば「ああ、そういうことね」と
思うことができるはずです。0