REC/レック4 ワールドエンド [Blu-ray] の感想

シリーズ初代のヒロインが
船上にて新たな感染者に襲われるゾンビホラー。

RECシリーズの４作目となるが、
ストーリーとしては１作目、２作目を観ていれば問題ない。

船の中という閉鎖空間が舞台になっているのはいいが、
冒頭であまりにも一気に感染者が広まってしまい、
それ以降はごく普通のゾンビ映画と同じような内容になってしまった。

また、登場人物たちの行動に疑問を感じることが多く、
助かりたいのか死にたいのか解決したいのかわからない。
感染を恐れている割に大げさに返り血を浴びるシーンも多いし、
どの場面も似たような戦いぶりばかりで単調になる。

REC1、2はあまりにも素晴らしいデキだったが、
３作目以降はあえて観るほどの価値はなくなってしまった。
期待して観るほど落胆が大きくなってしまうだろう。

映画館で見た時の感想です。ＰＯＶホラーとして傑作だった「ＲＥＣ」、ＰＯＶがさらに複数のカメラから見る映像として進化し、まさかのオカルトホラーの展開で驚かせ、これも傑作だった「２」、そして、途中でＰＯＶを放棄してしまうというトンデモな展開ながら、チェーンソーを持ったセクシー美女の活躍とスプラッターで楽しませてくれた佳作「３」に比べ、今回はラスト作品なのにやや残念なできばえ。「２」の終わりからそのまま続いて始まります。「３」も「２」と同時進行の出来事として、ちゃんとこの物語の中に組み込まれており、そういう意味ではシリーズの整合性が非常に意識されていて、シリーズのファンとしてはうれしい。しかし、船の中だけで展開される物語は、もはやＰＯＶはただの「効果」として使われているだけで、ＰＯＶである必然性は全くありません。「悪魔」の正体は意外で面白いんですけど、ヒロインが魅力に乏しいし、船の中の人々の対立なども何度も見てきたパターンなので、新味はなし。ウイルスに感染してゾンビ化した人の迫力はありますが、撮り方にもうちょっと工夫が欲しい。いろんな意味で、シリーズの中では最低の出来でした。