恋する心エコー ―心機能は4つの線で理解できる― 《メルクマール編》 の感想

内容は高難易度だが非常にわかりやすく何より読んでいて楽しい、いつのまにか登場人物の気持ちになっている自分がいた。

心力学は20世紀にほぼ完成したが，臨床応用するためのツールに乏しかった．
現在，心エコーをはじめとした心血管画像ツールの力もあり，心力学を簡便に臨床応用できる時代がきている．
本書は心力学事始というべき内容であり，循環器に携わる人間には少なくとも知っておいて欲しいエッセンスが詰まっていると思う．
おそらくなるだけ簡略化して話そうとして，私見が多く含まれる部分も時々見受けられるが，その際には「私見ですが，，，」と断っている．ただし，その私見の部分が，本書特有の部分でもあり，見逃せない．

表紙につられたが，内容はいたって真剣である．もう少し表紙が医学書風の版があれば，病院の本棚にも置きやすいのだが．