世紀の空売り の感想

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参照データ

タイトル世紀の空売り
発売日販売日未定
製作者マイケル・ルイス
販売元文藝春秋
JANコード9784163730905
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

司馬遼太郎の小説を読むと、歴史の一場面を見てきたかのような感覚になりますが、本書も同様に歴史的な経済危機の一場面を見てきたかのような感覚にさせてくれ非常に勉強になります。金融関係者はもちろんの事、そうでない人にも強くお勧めします。

本書は「サブプライムローンにまつわる大変動を予期し、それをもとに財をなす準備をあらかじめ整えていた」主人公が「集団ヒステリーの輪から離れて、ひとり正気を保ちながら、金融機関のニュースの大部分を誤りだと断じ、金融機関の人間のほとんどをうそつきかまぬけだと断じ続け」その時を迎えるノンフィクション小説です。

その主人公は「人の機嫌を損ねる才能に恵まれている」元弁護士スティーブ・アイズマン、義眼の元医師で「友達のできないタイプの人間」であり「友情は、Eメールを書くという行為の中で形作られ、育まれる」孤高の個人投資家マイケル・バーリ、「口を開くと、日の出の方角から人類の未来に至るまで、すべてについて確信を持てずにいることが露呈してしまう」ジェイミーと「葬儀屋を思わせる青白い顔と、決定的な行動をできるかぎり先延ばしにしたがっているような物腰」のチャーリーのコンビなど一風変わった曲者ばかり。

またストーリーに関わるサブプライムローンの貸し手、格付け会社、大手証券会社、ヘッジファンド、保険会社等が何をしていたか(当人たちはいかに何をしているか知らなかったか)を分かりやすく解説しています。複雑な金融商品も「CDSというのは紛らわしい名称で、じつはどこから見ても引換取引(スワップ)ではない。CDSは、おもに社債を対象とした保険契約のことで、半年ごとに保険料(プレミアム)を支払う固定金利付きの商品を指す」といった具合に一つ一つ解き明かしてくれています。

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文藝春秋から発売されたマイケル・ルイスの世紀の空売り(JAN:9784163730905)の感想と評価
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