図解・首都高速の科学 (ブルーバックス) の感想
参照データ
タイトル | 図解・首都高速の科学 (ブルーバックス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 川辺 謙一 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062578400 |
カテゴリ | アート・建築・デザイン » 建築 » 建設・土木 » 建築・土木工学 |
購入者の感想
同じくブルーバックスの「図解・新世代鉄道の技術」等、鉄道本を書いてきた、交通ライターである著者の、初めての高速道路本、だそうだ。「首都高の○○線が開業」などというニュースを聞くと、訳もなく興奮してしまう自分は、書店で本書を見つけるや否や、レジへ向かっていたのであった。
内容はとても真っ当、というか丁寧。まずは、東京オリンピックと前後して、首都高が建設された経緯、歴史について述べ、続けて、首都高速の象徴とも言うべき都心環状線をぐるりと巡りながら、他の高速道路と比較した首都高の特殊性を解説していく。続けて、羽田線、そして、現代の技術の粋というべき中央環状線のルートを辿りつつ、首都高における技術の進歩を解説。最終章では、近年問題となっている経年劣化や改修の問題についても触れられている。
良く言えば、主観を排して淡々と、悪く言えば若干平板な記述ながら、首都高について一通りの知識を得るには必要にして十分な本。
ただし、欲を言えば、世界中(あるいは少なくとも欧米の都市)に例のないほど、都心のど真ん中にまで高架道路が作られ、東京の都心の景観を著しく醜悪なものにし、はたまた、貴重な水辺空間を奪ったなどのマイナス面についても目を向けて欲しいところだ。高度成長期からは人々の価値観も変容し、精神的な豊かさが求められている現在において、首都高の役割も変わらざるを得ないのではないか。
(2013/12/25読了)
内容はとても真っ当、というか丁寧。まずは、東京オリンピックと前後して、首都高が建設された経緯、歴史について述べ、続けて、首都高速の象徴とも言うべき都心環状線をぐるりと巡りながら、他の高速道路と比較した首都高の特殊性を解説していく。続けて、羽田線、そして、現代の技術の粋というべき中央環状線のルートを辿りつつ、首都高における技術の進歩を解説。最終章では、近年問題となっている経年劣化や改修の問題についても触れられている。
良く言えば、主観を排して淡々と、悪く言えば若干平板な記述ながら、首都高について一通りの知識を得るには必要にして十分な本。
ただし、欲を言えば、世界中(あるいは少なくとも欧米の都市)に例のないほど、都心のど真ん中にまで高架道路が作られ、東京の都心の景観を著しく醜悪なものにし、はたまた、貴重な水辺空間を奪ったなどのマイナス面についても目を向けて欲しいところだ。高度成長期からは人々の価値観も変容し、精神的な豊かさが求められている現在において、首都高の役割も変わらざるを得ないのではないか。
(2013/12/25読了)