なぜ、メルセデス・ベンツは選ばれるのか? の感想
参照データ
タイトル | なぜ、メルセデス・ベンツは選ばれるのか? |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 上野金太郎 |
販売元 | サンマーク出版 |
JANコード | 9784763134585 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » 産業研究 » 自動車・機械 |
購入者の感想
十数年にわたって「いつかは〜」と形容される国産の新車を2台乗り継いで来ました。乗り心地がよく、車内が広く、馬力もあり、不満はなかったのですが、そろそろ買い替えを考える時期になり、考えがあってベンツに乗り換えることにしました。その際、カタログやHPだけでなく、ベンツに関する雑誌や本を買いあさって読みました。その一つがこの本です。車のよさや会社の歴史と伝統を自画自賛している本かと思っていましたが、読み始めるとその考えが変わり、一気に読了し、さらに何度も読み返しています。この本は、社長の上野金太郎氏が生い立ち、学生時代、入社から社長になるまでの体験を縦糸に、ダイムラーベンツ社およびメルセデス・ベンツ日本の社風と取り組みを横糸に、メルセデスな人とは何か、メルセデスな人の仕事はどうあるべきかを語っています。社長自身の失敗も含めて、実にあからさまに、そして、真摯に書かれた本です。ウィットが効いたエピソードと、胸に突き刺さるメッセージの数々が散りばめられています。国際化、グローバル化への対応が叫ばれている今日、すべてのビジネスマンだけでなく、学生、教員にも推薦したい。ベンツ自体がそうであるように、この本はグローバルスタンダードとは何か、国際シーンで通用するにはどうあるべきかを考えるための手引きであり、よき手本となっていると思います。
メルセデス・ベンツ日本の広報部がサポートした同社のPR本の様にも見えます。外資系で働くことの難しさやその工夫も散りばめられていて、それなりに楽しく読めますが、強いブランドを持つメルセデス・ベンツだからこそ出来る様にも思え、再現性という面ではどうなのかなと思います。自動車業界やベンツ車への親近感によって、読了後の印象は異なってくるかも知れません。ドイツ本社の権限が強いメルセデス・ベンツの中で、上野金太郎社長は日本の社会文化・雇用慣行を踏まえ、良くやられていると思います。ユーザーや販売店の多くは日本人なので、上野金太郎社長にはこれからも長い期間に亘って頑張って欲しいなと思います。