J.C. Leyendecker の感想

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20世紀初頭に活躍したアメリカの広告画家、J.C.ライエンデッカーの画集です。
ノーマン・ロックウェルにも多大な影響を与えたとされる画家で、
サタデーイーブニングポストの表紙絵を中心に彼の仕事が一望できます。
アールヌーボーの影響を伺わせる緻密な画面構成に、筆跡を大胆に残した洒脱な描写がいずれの絵もとても美しいです。
市民生活を描いたロックウェルの絵と比べると都会的で華やかなイメージが多く、
なかでも本画集の表紙にも使用されている紳士服広告の男性像の艶やかさは白眉です。
（アローカラーマンと呼ばれ、イラスト宛にファンレターが届くほどの人気だったそうです）
雑誌の表紙絵は数が多いためか縮小して一覧で掲載されている物もありますが、
フルカラー256Pの充実の内容でこの値段は買って損の無い物と思います。
絵を描かれる方には向学の意味でも特におすすめの1冊です。