ブラームスの音符たち―池辺晋一郎の「新ブラームス考」 の感想
参照データ
タイトル | ブラームスの音符たち―池辺晋一郎の「新ブラームス考」 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 池辺 晋一郎 |
販売元 | 音楽之友社 |
JANコード | 9784276200623 |
カテゴリ | エンターテイメント » 音楽 » 音楽理論・音楽論 » 音楽史 |
購入者の感想
筆者がこだわっているのは「保守主義者ブラームス」というイメージの修正でした。
そして筆者が試みた音符解読からは、
ブラームスは次なる時代の音楽のあり方をうすうすと感じていたり、
また実験的なことも試しているという事実が分かりました。
個人的に興味深かったのは、ブラームスの4つの交響曲の調性と
ローベルト・シューマンの4つ交響曲の調性の関係でした。
つまり、ブラームスの交響曲の調性はシューマンの調性を2度上げたものとなっています。
シューマン /ブラームス
第一番 変ロ長調/第一番 ハ短調
第二番 ハ長調/第二番 二長調
第三番 変ホ長調/第三番 ヘ長調
第四番 ニ短調/第四番 ホ短調
というようになっています。
私の邪推ですが、シューマンがブラームスに交響曲を書くよう勧めましたが、
それへの返答かもしれません。
ともあれ、本書は筆者の愛情に満ちたブラームスの本となっています。
そして筆者が試みた音符解読からは、
ブラームスは次なる時代の音楽のあり方をうすうすと感じていたり、
また実験的なことも試しているという事実が分かりました。
個人的に興味深かったのは、ブラームスの4つの交響曲の調性と
ローベルト・シューマンの4つ交響曲の調性の関係でした。
つまり、ブラームスの交響曲の調性はシューマンの調性を2度上げたものとなっています。
シューマン /ブラームス
第一番 変ロ長調/第一番 ハ短調
第二番 ハ長調/第二番 二長調
第三番 変ホ長調/第三番 ヘ長調
第四番 ニ短調/第四番 ホ短調
というようになっています。
私の邪推ですが、シューマンがブラームスに交響曲を書くよう勧めましたが、
それへの返答かもしれません。
ともあれ、本書は筆者の愛情に満ちたブラームスの本となっています。
本著の冒頭に書かれているが、実は池辺先生はブラームスがお好きだそうだ。何かそういう思い入れのこもった一冊である。前著のバッハやモーツァルトに比べて、池辺先生の作曲家ブラームスへの愛着が感じられる内容となっている。特に池辺先生は、ブラームスが「メロディーメーカー」だと指摘しておられ、我々素人の気付かない美しいメロディーを発掘して解説しておられる。特にブラームスのヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」への愛着が強いように感じる。