マーケッターとデータサイエンティストが語る 売れるロジックの見つけ方 の感想
参照データ
タイトル | マーケッターとデータサイエンティストが語る 売れるロジックの見つけ方 |
発売日 | 2015-01-07 |
製作者 | 後藤一喜(ごとう・かずよし) |
販売元 | 宣伝会議 |
JANコード | 9784883353224 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » マーケティング・セールス » 一般 |
購入者の感想
著者の前著についてAmazon書評にも書かせていただいた。お買い得だが、値段にちょっと二の足を踏みそうになるとコメントしたら、ちゃんと今回は値下げしてくれてた。書いてみるもんだ。
冗談はさておき、今回はダイレクトマーケティングの本ではない。ましてや(バズワードになりつつある)ビッグデータ礼賛の本でもなかった。
「いくら戦略を立てても売れないものは売れない」と「思いがけなくヒット商品になっちゃった」との間にどのようなギャップが横たわっているのかを、実例を示しながら明らかにしている本なのだ。
「売れないもの」を「ヒット商品」にするためには消費者は経済合理的であるという神話を捨て、あえて計画外の買物に育てるロジックを立て、冷静に仮設検証サイクルを回すことで可能だと説く。
その発見のバックグラウンドになっているのは、ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」であると正直に書いてある。こういうところもちょっと好感が持てる。(確かにファスト&スローは名著)
それだけでは理屈だおれになるところをきちんと実践方法を提示してすくい取ってあるし、共著者の山本覚氏もブラックボックスになりがちなデータの取り方と統計ノウハウを嫌味なくさらけ出して分析手順を明らかにしてくれている。
事例等はネットの注文ページの効果分析だがそこから読み取れる知見は、他のマーケティング・プロモーションにも多角的に応用できるはずだろう。ただし、5章以下の読みこなしは必要だと思う。
読み手は選ぶ(学問的にマーケティング全般を知りたい人にはお門違い)が、商品と生活者に向き合っている方々には、やはりお買い得本である。
冗談はさておき、今回はダイレクトマーケティングの本ではない。ましてや(バズワードになりつつある)ビッグデータ礼賛の本でもなかった。
「いくら戦略を立てても売れないものは売れない」と「思いがけなくヒット商品になっちゃった」との間にどのようなギャップが横たわっているのかを、実例を示しながら明らかにしている本なのだ。
「売れないもの」を「ヒット商品」にするためには消費者は経済合理的であるという神話を捨て、あえて計画外の買物に育てるロジックを立て、冷静に仮設検証サイクルを回すことで可能だと説く。
その発見のバックグラウンドになっているのは、ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」であると正直に書いてある。こういうところもちょっと好感が持てる。(確かにファスト&スローは名著)
それだけでは理屈だおれになるところをきちんと実践方法を提示してすくい取ってあるし、共著者の山本覚氏もブラックボックスになりがちなデータの取り方と統計ノウハウを嫌味なくさらけ出して分析手順を明らかにしてくれている。
事例等はネットの注文ページの効果分析だがそこから読み取れる知見は、他のマーケティング・プロモーションにも多角的に応用できるはずだろう。ただし、5章以下の読みこなしは必要だと思う。
読み手は選ぶ(学問的にマーケティング全般を知りたい人にはお門違い)が、商品と生活者に向き合っている方々には、やはりお買い得本である。