探偵の探偵3 (講談社文庫) の感想

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タイトル探偵の探偵3 (講談社文庫)
発売日2015-03-13
製作者松岡 圭祐
販売元講談社
JANコード9784062930611
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

相変わらず、主人公・紗崎玲奈がボロボロになりながら、世の中の「悪」というものに対峙する。きっと常人よりは遥かに強いのだろうが、武道の達人でもなく、華奢な女性である身では、屈強な男性による本気の暴力にはかなわない。それだけでなく、今回は悪意ある女性による卑怯な暴力にも対抗しなければならない。身体的な暴力だけでなく、精神的な暴力。彼女の選ぶ道は、なんと救いがないのだろうと、本当に切なくなる。

一方、探偵業の知る知識の幅広さにも、驚きを隠せない。街にあふれる監視カメラへの対応、部屋を借りる際の驚くべき方法など、これは本当なのだろうか? よく分からないながらも、私の部屋の鍵は斜めになっている。

優しすぎるが故に非情の仮面を被って悪徳探偵と対峙しなくてはならない紗崎玲奈。
本来であれば大学にでも行って、普通の生活を送っていたはずなのに「死神」によって妹を失い、その人生を狂わされてしまったヒロイン。妹の復讐のみならず、依頼がなくとも弱者の味方になる玲奈に好感が持てました。
満身創痍で悪に立ち向かうバイオレンスな玲奈と普段は表には出さない感情や葛藤のギャップがストーリーを盛り立てていると思います。
非現実的な設定ですが、実際に裏の世界ではこんなことが起きているのかなと思わせるような細かい描写、テンポのよいストーリー展開で物語に引き込まれていきます。
今回いよいよ「死神」と対決します。

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