「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人 の感想

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参照データ

タイトル「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人
発売日販売日未定
製作者近藤 誠
販売元幻冬舎
JANコード9784344024847
カテゴリジャンル別 » 暮らし・健康・子育て » 家庭医学・健康 » 病院・医者

購入者の感想

著者,近藤誠さんは現代医学のガン治療に非を唱える放射線科医です.ガンは治療してもしなくても余命は変わらない.いや,治療すると中村勘三郎さんのようにあっという間に死んでしまうこともある.何度も自著で所信を表明する近藤誠さんですが,文筆の世界できっちり彼に反論する病理学者や,ガン治療の専門医を私は知りません.誰も何も言わないとしたら,吾ら読者にとって不幸なことではないですか.異論が公表されてこそガン治療の適否を自分なりに判断できます.私は今のところガンではないつもりですが,ガンを宣告されている読者もいるでしょう.近藤誠さんの外来に行けば,この本にあるような説明を受けるでしょうが,自信たっぷりの近藤誠さんだって人の子,全てが間違いなしとは言い切れません.人間がいる限りこれからもガンになる人は絶えないし,現に治療中の人もいる.そんな読者のために近藤誠さんと対峙して持論を展開する医者,なかんずく外科医はいないのでしょうか.「おわりに」に次の言葉があります.

医者のすすめでがん治療に従って,苦しんだり,やせ衰えたり,大変な不便を抱えたあげく,つらすぎる死を迎えなければならない人の,なんと多いことか.40年近くがんの研究と患者さんの診察を続けてきて,やはり僕には,臓器の切除手術や抗がん剤治療は,命を賭けた,勝ち目のないギャンブルとしか思えないのです.

これは分かります.そういう患者さんを私も見てきました.私はすでに退役している老いぼれ麻酔科医です.手術の名人も幾人も知っていますし,ガンの手術をして治った,つまり天寿を全うした人も知っています.年始となれば賀状を貰い,未だ元気ですよ,などと一言添える手術患者もいます.術後の再発もなく10年以上経っても元気な人もいます.近藤誠説に従えばこのような患者さんは本物のガンでなく,ガンもどきとなるのでしょう.だけど,ガンとガンもどきは判別しがたい.摘出標本も見ても分からない.ガンもガンもどきも同じ顔をしている.前者は転移し,後者は転移しない.転移すれば,それは本物のガンだと,その時点で分かるけれども,分かったところでどうにもならない.

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幻冬舎から発売された近藤 誠の「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人(JAN:9784344024847)の感想と評価
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