しんがりの思想 ―反リーダーシップ論― (角川新書) の感想
参照データ
タイトル | しんがりの思想 ―反リーダーシップ論― (角川新書) |
発売日 | 2015-04-10 |
販売元 | KADOKAWA/角川マガジンズ |
JANコード | 9784040820071 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 哲学 |
購入者の感想
グローバル経済の潮流の中で自分の立ち位置を見失ってしまいやすい現代にあって、自分の身の丈に合ったコミュニティーの回復をはかろうとする動きが最近あちこちで見られるようになってきています(例えば「里山資本主義」などの話題になった著作にもそれは取り上げられています)。本書もそういった動きを支持し、またその必要性を説くものの一つですが、この本の力点はコミュニティーの一員として参加する者の心構えや態度におかれているように思います。何でも「おまかせ」できる強いリーダーシップを求めるのではなく、皆が全体に心をくばって、何かあれば手をさしのべられるフォロワーシップの精神を持つことが大事である、それが筆者の主張です。それを本書では登山で「しんがり」をつとめる人の役割になぞらえて、タイトルに挙げています。
私がもっとも印象深かったのは、「自由(liberal)」と「責任(responsibility)」という言葉をその本来の意義からとらえなおすことが、あたらしいコミュニティーでフォロワーシップを発揮するひとつの鍵となるという筆者の発想です。人と人との一般的なコミュニケーションを考える上でもひろく応用できる考えで、いろいろな人に読んでもらいたいと思いました。
私がもっとも印象深かったのは、「自由(liberal)」と「責任(responsibility)」という言葉をその本来の意義からとらえなおすことが、あたらしいコミュニティーでフォロワーシップを発揮するひとつの鍵となるという筆者の発想です。人と人との一般的なコミュニケーションを考える上でもひろく応用できる考えで、いろいろな人に読んでもらいたいと思いました。