岡本太郎が愛した韓国 の感想
参照データ
タイトル | 岡本太郎が愛した韓国 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 平井 敏晴 |
販売元 | 河出書房新社 |
JANコード | 9784309905891 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
岡本太郎が沖縄を訪れて、今は失われてしまった生命感に感動したことは『沖縄文化論』で知っていたが、国交樹立前に韓国を訪れていたことは知らなかった。
だが、本書を読んで太郎が、朝鮮半島に行ってみるべきだと直感的に感じており、韓国を訪れて、その健やかな開放感を全身で感じ、そこに息づく生命感を楽しんでいることがわかった。さらに再録された「韓国発見」「韓国再訪」を読み、当時の日本人知識人としては稀有に等身大の視点で韓国を見つめていたことを知り、人間としての岡本太郎に改めて驚かされた。
宇宙と大地とをつなぎ、人間の息吹を描くことで芸術を人々の手の元に取り戻そうとしてやまなかった岡本太郎。その彼だからこそ、空高く伸び、大地と人々をつなぐチャンスンや仮面劇、貧しくとも逞しく生きる人々、その中で育まれた躍動する美しさを、素直な眼差しで評価し、韓国独特の開放感を楽しんだのだろう。
そしてその開放感、ユーラシアの風から、目指す芸術に確信を得たであろうことを著者のすぐれた推察から知ることができた。
近年、多く刊行されている「岡本太郎本」の中で、唯一、韓国という視点から岡本太郎の芸術を捉え、そのダイナミックな生命感の源を探って新しい岡本太郎像を見せてくれた。岡本太郎ファン必読の一冊だと思う。
だが、本書を読んで太郎が、朝鮮半島に行ってみるべきだと直感的に感じており、韓国を訪れて、その健やかな開放感を全身で感じ、そこに息づく生命感を楽しんでいることがわかった。さらに再録された「韓国発見」「韓国再訪」を読み、当時の日本人知識人としては稀有に等身大の視点で韓国を見つめていたことを知り、人間としての岡本太郎に改めて驚かされた。
宇宙と大地とをつなぎ、人間の息吹を描くことで芸術を人々の手の元に取り戻そうとしてやまなかった岡本太郎。その彼だからこそ、空高く伸び、大地と人々をつなぐチャンスンや仮面劇、貧しくとも逞しく生きる人々、その中で育まれた躍動する美しさを、素直な眼差しで評価し、韓国独特の開放感を楽しんだのだろう。
そしてその開放感、ユーラシアの風から、目指す芸術に確信を得たであろうことを著者のすぐれた推察から知ることができた。
近年、多く刊行されている「岡本太郎本」の中で、唯一、韓国という視点から岡本太郎の芸術を捉え、そのダイナミックな生命感の源を探って新しい岡本太郎像を見せてくれた。岡本太郎ファン必読の一冊だと思う。