工藝の道 (講談社学術文庫) の感想

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タイトル工藝の道 (講談社学術文庫)
発売日販売日未定
製作者柳 宗悦
販売元講談社
JANコード9784061597242
カテゴリジャンル別 » アート・建築・デザイン » 彫刻・工芸 » 工芸

購入者の感想

 独自の工芸観を示し,衆目を驚かせた柳宗悦。
   それは「正しい工藝」。工藝の美,真理には法則がある,’@工藝の本質は物心の用,’A雑器,下手物に最高の美はある,’B「美」と「多」,「美」と「廉」の結合,’C工藝の美は労働の恩恵による,’D民衆が工芸の担い手,’E健全な社会にこそ工藝は生まれる,’F手工藝にまさる工藝はない,’G工藝の美は地方性(自然),’H無心,夢想が美の本源,’I無心とは没我のこと,’J単純,質素,簡単が工藝の要素。資本制機械工業,個人的野心が工藝をダメにした。
   創造的直感で捉えた美しい工藝が写真入りで紹介されている(カラーでないのが残念)。ラスキン,モリスを止揚し,初代の茶人に学び,著者は「私は私の工藝美に関する思想において極めて孤独である。幸か不幸か私は先人に負うところがほとんどない」(p.207)と書く。
   著者の哲学を知るには,問答形の「概要」が分り易い。格調の高い文体,豊富な言い廻しと語彙。著者の人柄と思想の大きさが窺える。文脈のなかで「『もったいない』と云う声は,まもなく消えるであろう」(p.113)という表現があった。昭和2年にこういうことを言っていた著者の感覚に驚く。

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講談社から発売された柳 宗悦の工藝の道 (講談社学術文庫)(JAN:9784061597242)の感想と評価
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