ガスハンセンのポーカーミリオンロード カジノブックシリーズ の感想

ポーカーに興味を持ち始め１０日。一番最初に手にしたのが本書でした。

数あるポーカーの本からこの書を手にした理由は、不慣れなポーカー用語を
表面上覚えるのではなく、ガス・ハンセンの記録から実際のトーナメントで行われた
ハンドへの分析や感想、反省などを通して自然に覚えたいと思ったからです。
本物の一流プレイヤーから語られた生きた言葉を体感したいと思ったからです。

オッズ計算、必要な勝率の方法に関して知ってて当たり前だから説明するのは
無粋だ、調べてすぐ分かることを敢えて書く必要もないだろう、くらいの構成でしたが、
あくまで教則本的な部分は側面として、トーナメント全体を通じて
彼の思考に焦点を当て学ぶ構成になっています。

とは言え、８５０ハンドの内、プレイした３２９ハンドを図解と共に
ブラインド、ポジション、ハンド、チップカウント、相手のチップカウントを
載せ、感想など分析が書かれているので、読みごたえは抜群で、
彼独自の思考や判断をまとめたものも多数ありました。
(これだけの内容だから上記のような初歩的な知識を書くのは野暮だと思われます。)

最後のヘッズアップらへんは退屈なものになるのかと思いきや、
最後ら辺になり説明の濃さもヒートアップし熱中しました。
ものまねですが、賭け方や考え方は雲泥に変わりました。

二次的なものですが、翻訳が素晴らしい！
ガスハンセンって日本語喋れたのかよ！ってくらい自然で臨場感たっぷりの
語り口で、文章との相性はあると思いますが私はそう思いました。
翻訳の松山宗彦さん、後になり調べたらやはり本人もプレイしてたと、納得しました。

総合的に褒めるところしかない文句なしの五つ星の本です。有意義な本でした。