美神の狂宴 (ハヤカワ文庫JA) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル美神の狂宴 (ハヤカワ文庫JA)
発売日販売日未定
製作者高千穂 遙
販売元早川書房
JANコード9784150311827
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー

購入者の感想

アマゾンで予約して購入はしていたものの、読む時間が取れずやっと読了できたので遅ればせながら少し
レビューしたいと思います。

ソノラマ時代からジョウは愛読しているが、前回の「水の迷宮」は久しぶりの新作で発売と同時に購入し
面白かった事には間違い無いが何だかこじんまりしていてジョウを読んでいる様な感覚に最後までなれず
読了後にクラッシャージョウもここまでかと思ったものでした。
しかし、本作はジョウシリーズには欠かせない獰猛な獣的生物や美麗な女性が登場するとやはりジョウを読ん
でいるんだなぁとしみじみ思ったし、クラッシャージョウはこうでなくっちゃと心が踊ってしまった。

今回も前回同様、アフロディーテと言う一惑星内での出来事で惑星を跨ぐほどのスケール感はなく、スペース
オペラと言うには少し難があるものの、それでも一気にストレス無く読めるのは高千穂氏のきちんとした構成と
キャラ其々をしっかり立たせている事に起因しているんだと思う。

不満点と言えば、唯一ドンゴとミネルバのドンパチ活躍が無かった事くらいかな。

最後に続編を匂わす伏線もしっかり張っているし、次の再開は更にスケール感を大きくする事を期待したい。

「美しき魔王」辺りまでの連載ストーリーの頃は、やはりスケールも大きくスペースオペラの名に
相応しかったし、星々を巻き込んだクラッシャーの活躍が我々ファンの心をガッシリ掴んでいた。

しかし、最近は書き下ろしと言う事でかどうしてもスケール感に乏しく内容的には短編の様な感があるのは
否めない。
これは高千穂氏の実力が落ちたのではなく、連載と書き下ろしとの執筆環境の違いから来ていると思う。

連載は最初の構想から当人も予期せぬ方向に展開になり易くスケールも大きくなりがちだが、書下ろしはほぼ
最初の構想から反れる事も無く変化に乏しい。
連載できる小説雑誌がないのかも知れないが、是非もう一度長期連載でジョウを宇宙狭しと暴れさせて
貰いたい。

ファンなら、お勧め。

アルフィンファンとしては、ダイロンの聖少女、水の迷宮と、ちょっとガッカリ系が続いたので
今回は正直期待していなかったのですが(だけど、出るだけありがたい)
ワームウッド以来の満足でした。
クラッシャーがクラッシャーとして活躍しているし、アルフィンも大活躍。
バードも久々に登場するし、李酔竜シリーズを読んでいた身からすると
鈴鈴と蘭蘭の成長した姿の登場も、懐かしくもうれしい。
そして何より278〜279ページは、アルフィンとジョウの関係が進展せず、物足りなかった身としては
(大きなイベントではありませんが)ちょっと頬が緩むイベント。
リッキーが相変わらず受難で、そしてやっぱり最後はご都合主義的で
それにドレス姿になったアルフィンの挿絵が無いのは残念ですが
次作に希望をつないで、5点です。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

美神の狂宴 (ハヤカワ文庫JA)

アマゾンで購入する
早川書房から発売された高千穂 遙の美神の狂宴 (ハヤカワ文庫JA)(JAN:9784150311827)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.