ガンダム Gのレコンギスタ 5(特装限定版) [Blu-ray] の感想

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固有名詞が非常に多く、親切な説明ゼリフやナレーションの不在が物語を難解にしてはいますが、
視聴者の側に、断片的な説明を前後から拾い集めて結合する記憶の作業が求められるだけで
驚くほど設定やストーリーは単純なのが解ります。
地上ではフォトンバッテリーという宇宙的エネルギー供給を独占しているキャピタルに対し、
不満を募らせるアメリア他諸国家がエネルギー覇権の奪取を目論見、
フォトンバッテリー輸送の中継基地である、月面トワサンガのドレッド政権は、
政争に敗れたレイハントン家の残党やレジスタンスと反目しあいながら
緑なす地球への帰還を目的としたレコンギスタ作戦の為、軍を編成。
フォトンバッテリーの製造元である金星のビーナスグローブには
エネルギー供給の使命を遵守するヘルメス財団等平和的な生き方を探る人たちが暮らす一方、
最先端のテクノロジーを誇りながら太陽系の片隅に逼塞する生き方をよしとせず
またムタチオンという突然変異に怯え、独自にレコンギスタを計画するジット団という
急進的団体が存在しています。

これら諸勢力が時に争い、時に野合しながら戦うロボットアニメの体裁を取ってはいますが
相対的に一番悪くて強い誰かを退治すれば終わるような従来の物語構造ではなく、
対立する者たちが相互理解する、コミュニケーションが最終テーマの物語と理解できます。

また、若者たちに広く体験を通じ世界に何をなすべきか知ってほしいという
メッセージが一方に存在します。
アメリア軍内での自己実現に邁進し、自分の能力に奢る「はしゃぎ性の天才」クリムや
クンタラ解放の大義と野心に燃える余り、マニィの好きだったルインの素顔を喪失していくマスク。
上司マッシュナーと関係を持ち性愛的には「男」であるものの、戦場で武功を立て独立した「男」になることすら彼女のお膳立てに頼り、間違った母性に依存していることに気付かないロックパイ。
彼らの、自分の所属する組織でサクセス＝成功を手にしプライド＝誇りを身に付けるという