JA97 SPRING, 2015 Curving Line & Surface 曲線と曲面 の感想

曲線と曲面というテーマで期待したのですが、私としてはいまひとつでした。
JAなので仕方ないですが、基本的にどうつくるかでなく、なぜ曲線なのかという設計思想の
ようなものが中心になっています。もちろん曲面を使う哲学のようなものも重要だとは思いますが、
一般的に曲線は直線に比べて施工がたいへんであり、従って建設費も多くかかり、加えていえば設計図を描くのもたいへんです。
私としてはそれぞれの建築家が曲線のデザインを、どういうプロセスで形にしていき、
建て主にどう説明して共感を得て、どう建設していくかという「どうやって」が気になるところでしたので
そこがほとんどとりあげられていないのが残念です。
普通に新建築とか毎月読んでいれば、買う意味はないと思います。
また掲載されている作品もこのテーマでわざわざこれ？というものが多く、
海外の建築はもちろん、伊東豊雄さんの作品なども扱われていません。
すかすかのページを埋めるためなのかもしれませんが、グラビア的な見開きの写真などもいらないと思います。