AIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書) の感想

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参照データ

タイトルAIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書)
発売日販売日未定
製作者小林 雅一
販売元講談社
JANコード9784062883078
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

同じ著者の「クラウドからAIへ」と合わせて、AIについての理解が少しずつ深まってきました。
人間とコンピュータ(機械) を分ける最大の要素と言われた創造性や独創性でさえも、「一見異なる領域に属すると見られる複数の事柄を、一つに結びつける能力」として、最近のニューラルネットは「ある領域で学んだ事柄を別の領域へと応用する能力を示し始めている」とのこと。この考え方を知って、もっとAIについて勉強しようと思いました。

”それは「知能」が人間に残された最後の砦ではないからです。それを上回る「何物か」を私たち人間は持っているのです。それは、ある能力において自分よりもすぐれた存在を創造し、それを受け入れる私たちの先見性と懐の深さです。”

KDDI総研のフェローが、コンピュータと脳科学の融合により研究開発が急速に進んでいるAI(人工知能)について、その現状と将来の見通しを解説している。
本書で著者は以下のように述べている。
◆AIの研究開発は、1950年代に本格的に始まったが、当初の技術の「ニューラルネット」(脳を構成する無数のニューロン(神経細胞)のネットワークを工学的に再現したもの)は、「脳科学」というより「数学の産物」に過ぎなかった。しかし、2000年代に入り、脳科学の研究結果をAI開発へ本格的に応用した「ディープ・ニューラルネット」と呼ばれる技術により「パターン認識能力」(音声や画像を認識する能力)が飛躍的に高まり、近年中に「言語処理能力」が大きく進化すると考えられている。
◆更に、脳科学との融合は、AIについて、「パターン認識」や「言語処理能力」などの特定の用途に使われるツールに過ぎないと考える「弱いAI」という思想から、人間と同じく汎用の知性を備え、いずれは人間のような意識や精神さえも宿すようになると考える「強いAI」という思想へ転換しつつある。
◆この技術の飛躍的な進歩により、近年は、掃除ロボットやドローン(無人航空機)などが生み出され、自動運転車などの開発が進められている。こうしたAI技術は巨大なビジネスチャンスを生み出すものと捉えられ、グーグル、フェイスブックなどの世界的なIT企業が研究開発体制を急速に整えている。日本の産業界も後れを取ってはいけない。
◆一方で、AIは進化の過程で自然発生的に自らの意志を持ち、それを作り出した人類の意図とは全く違う方向へ発達してしまう危険性(究極的には人類を滅亡させる)を秘めているとも言える。理論物理学者スティーブン・ホーキング氏やビル・ゲイツ氏など、多くの有識者が警鐘を鳴らしている。また、更に現実的な懸念としては、AIが人間の雇用を奪う恐れがある。
◆AIは今や、将棋やチェスでその世界のトップレベルの人間を破り、多くの人がバッハよりもバッハらしいと感じるような曲を作るレベルに達し、更に、ある領域で学んだ事柄を別の領域へ応用する「汎化能力」を示し始めている。

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講談社から発売された小林 雅一のAIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書)(JAN:9784062883078)の感想と評価
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