実践プロジェクトファイナンス の感想
参照データ
タイトル | 実践プロジェクトファイナンス |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 井上義明 |
販売元 | 日経BP社 |
JANコード | 9784822248581 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 投資・金融・会社経営 |
購入者の感想
オーストラリアにある銀行の東京支店の人が書いた本。プロジェクト・ファイナンスの専門書はいずれも馬鹿馬鹿しいほど高価だが、この本は比較的安い価格に設定されていて評価できる。内容としてはプロジェクト・ファイナンスの定義、特徴、組成といったことをざっと解説している。しかし、読んでいて途中で気づいたが、その内容はここ20年以上にわたって海外や国内で出版されて来た本のただの焼き直しといっていい。
これらの本を単に一部翻訳しただけの文章や表現を変えただけの箇所もかなり多いし、なんと間違っているところまでそのまま使われている箇所さえある。まったくの初心者ならともかく、過去に少なくとも数冊の関連本を読んだことのある人なら誰でも気づくことである。オリジナリティには欠けるが、あえてよくいえば、これまでに出た内外のプロジェクト・ファイナンスの本のエッセンスを拾い集めたということか。
一番がっかりしたのは、新しく出た本のわりには参照されているプロジェクトが1990年代とか2000年代はじめとか古いのが多いことだ。これらは著者がむかし邦銀勤務時代に経験したプロジェクトのようである。今や海外業務の多い邦銀と違って、外銀の東京支店といえば日本国内の営業が中心の何でも屋さんだから、かえって海外のプロジェクト・ファイナンスと縁遠くなるのは仕方がないが、せっかくならば最近のプロジェクトを掘り下げて欲しかった。
著者の情熱は素晴らしい。だが、プロジェクト・ファイナンスについて、「海外の仕事が出来るのが魅力」とか、「英語や自分で考える力が技能として必要」だとか、「自分は百数十回出張した」とか、私見(説教)とかうんちくや脱線があちこちにあり、要領よく学びたい自分にとってはわずらわしい気もするが、これは人好き好きだろう。目新しさはないが、安くて手ごろな1冊であることは間違いない。
これらの本を単に一部翻訳しただけの文章や表現を変えただけの箇所もかなり多いし、なんと間違っているところまでそのまま使われている箇所さえある。まったくの初心者ならともかく、過去に少なくとも数冊の関連本を読んだことのある人なら誰でも気づくことである。オリジナリティには欠けるが、あえてよくいえば、これまでに出た内外のプロジェクト・ファイナンスの本のエッセンスを拾い集めたということか。
一番がっかりしたのは、新しく出た本のわりには参照されているプロジェクトが1990年代とか2000年代はじめとか古いのが多いことだ。これらは著者がむかし邦銀勤務時代に経験したプロジェクトのようである。今や海外業務の多い邦銀と違って、外銀の東京支店といえば日本国内の営業が中心の何でも屋さんだから、かえって海外のプロジェクト・ファイナンスと縁遠くなるのは仕方がないが、せっかくならば最近のプロジェクトを掘り下げて欲しかった。
著者の情熱は素晴らしい。だが、プロジェクト・ファイナンスについて、「海外の仕事が出来るのが魅力」とか、「英語や自分で考える力が技能として必要」だとか、「自分は百数十回出張した」とか、私見(説教)とかうんちくや脱線があちこちにあり、要領よく学びたい自分にとってはわずらわしい気もするが、これは人好き好きだろう。目新しさはないが、安くて手ごろな1冊であることは間違いない。