サクリファイス 【Blu-ray】 の感想
参照データ
タイトル | サクリファイス 【Blu-ray】 |
発売日 | 2015-06-10 |
監督 | アンドレイ・タルコフスキー(『惑星ソラリス』『鏡』『ストーカー』『ノスタルジア』) |
出演 | エルランド・ヨセフソンほか |
販売元 | キングレコード |
JANコード | 4988003830649 |
カテゴリ | DVD » ジャンル別 » 外国映画 » ドラマ |
購入者の感想
何度も見ました。これからも何度も見ると思います。タルコフスキー作品は、いずれにも喪失の苦しみが織り込まれており、それに見合った時間が流れていると思いました。「もっと良く、もっと面白く、もっと幸福に」そのような社会について行けなくなくなった時、又はその必要を感じないとき、息がつける時間の流れではないでしょうか。生きる意欲にあふれていた時、タルコフスキーの映画で寝てしまいました。生きる意欲のない今、浅い呼吸をしながら集中して見ることができます。ストーリーが荒唐無稽だとも思いません。自分が現実そのものを誤解していたことに気付くだけです。
私はあまり映画というものを、ストーリーで理解しない(できない)たちです。「核戦争の恐怖」は確かに1つのテーマでしょうが、「犠牲」というタイトルが意味するものは、もっと深いもの、生存の根本にかかわるものを暗示しているように思います。
個人的に、マリアと呼ばれているアイスランド人の女性が好きです。この女性は魔女であるとも言われ、他の人々と距離をおいている。寡黙で地味な存在ですが、神秘的な雰囲気を持っており、一人で離れた小屋に住んでいる。疲れた主人公は、結局自分の家政婦であるこの女性のところに行って癒される。
こういうキャラクターを見ると、もちろんタルコフスキーの技量でもあるでしょうが、ヨーロッパという世界の文化の深さを、蓄積を感じさせます。「個」であること、他と同化せずに、覚めて自分自身であること、、、
最後に主人公が家に放火した後、救急車で運ばれますが、それをひとり自転車で追いかけるのも彼女です。その姿には、感情よりも、ひとつの意志が現れているようで、美しいと感じます。
最初劇場で見、その後ビデオやBSで何度見たかわかりませんが、最後の「希望をもて」というテロップを見るといつも涙が溢れてきます。
個人的に、マリアと呼ばれているアイスランド人の女性が好きです。この女性は魔女であるとも言われ、他の人々と距離をおいている。寡黙で地味な存在ですが、神秘的な雰囲気を持っており、一人で離れた小屋に住んでいる。疲れた主人公は、結局自分の家政婦であるこの女性のところに行って癒される。
こういうキャラクターを見ると、もちろんタルコフスキーの技量でもあるでしょうが、ヨーロッパという世界の文化の深さを、蓄積を感じさせます。「個」であること、他と同化せずに、覚めて自分自身であること、、、
最後に主人公が家に放火した後、救急車で運ばれますが、それをひとり自転車で追いかけるのも彼女です。その姿には、感情よりも、ひとつの意志が現れているようで、美しいと感じます。
最初劇場で見、その後ビデオやBSで何度見たかわかりませんが、最後の「希望をもて」というテロップを見るといつも涙が溢れてきます。