柳田国男『遠野物語』 2014年6月 (100分 de 名著) の感想

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参照データ

タイトル柳田国男『遠野物語』 2014年6月 (100分 de 名著)
発売日2014-05-24
販売元NHK出版
JANコード9784142230396
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » テレビ » NHK系

購入者の感想

キンドルで柳田国男の著作が無料なので、遠野物語を読みました。で、副読本として本書を買いました。
正直、この本の解説が無かったら、ただの怪談集くらいにしか受け取れなかったと思います。
縄文的な山の文化と、弥生的な里の文化、そして文明開化以降の西洋合理主義、それらが交じり合った遠野という地で、人々が何を考えていたのかという深遠な民俗学の世界に触れることができました。
「遠野物語を読むことが現代の諸問題を考える上で役に立つ」という論旨だけはまだちょっと理解できませんが、まあ時間をかけて繰り返し読んでみようと思います。

 民俗学といえば、真っ先に思い浮かぶのが柳田国男。そして、代表的著作である『遠野物語』。本文は新潮文庫で読み、岩波文庫で読んだ。少なくとも2回は通読している。部分的に何度か読み返した箇所もある。このレビューを書く前に調べたら、複数の口語訳が出ていた。しかし、口語訳がなければ理解できないような「古文」とは違う。原文を読んで理解する「努力」は必要だろう。また、文体のすばらしさは原文でなければ伝わらない。
 『遠野物語』の文学性については、三島由紀夫が文学のリアリティーの例として挙げていることからもわかる。
 柳田国男、折口信夫、宮本常一の中で、一人といわれれば、やはり柳田だろう。
 『遠野物語』は、遠野出身の佐々木喜善の存在なしには生まれなかった。だから、遠野が生んだ「文学」と言っても過言ではないだろう。
 テキストを読んで、放送を見て、原文を読んだら、遠野へ行きたくなること間違いなし。0

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