素数はなぜ人を惹きつけるのか (朝日新書) の感想
参照データ
タイトル | 素数はなぜ人を惹きつけるのか (朝日新書) |
発売日 | 2015-02-13 |
製作者 | 竹内 薫 |
販売元 | 朝日新聞出版 |
JANコード | 9784022736031 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 数学 » 一般 |
購入者の感想
本書はこのページの上の「商品の説明」にあるように、『素数』について「人類はこの数の規則性を明らかにするために、途方もない研究の歴史……数学史上最大の難題である『リーマン予想』……それがわかれば、この宇宙の構造までも見えてくる……文系にもわかりやすく奥深い素数の世界を解説」したものである。これまで(文系人間の私なりに)竹内氏の著書は幾つか読んできたが、本書は前半こそ私でも(漠然と)理解できたが、「リーマン」や「ガウス」の「素数公式」、「リーマン予想」、本格的な「ゼータ関数」等が頻出する第4章辺りから抽象的な解説が多くなり、(私自身の理解力の拙さは充分に認めてはいるものの)私には些か理解に苦労するトピックが散見される。これは本書の趣旨が『素数』の本質をテーマとする以上、数学的(演繹的)な抽象論ないし数理論(数式の原理的理解)を回避できないこともあろう。加えて「あえて数式を載せて、美術作品を鑑賞する」(「まえがき」より)とは言っても、やはり当該「数式」に係る基本的理解ーー著者の右比喩に従って別言すれば「美術作品を鑑賞する」ための作者(環境)や時代背景などの認識(理解)ーーが覚束ない私にはハードルが高い、と言うのが本音である。ただ本書の全体について、つまり『素数』の興味深い特性や原理・法則性探求の歴史、エピソードなど、文・理系を問わないトピックも多いので、私でも(各論は別論ながら)『素数』全体像の把握はできたように思う。構成・内容は、前記「商品の説明」及び「目次を見る」に譲り、以下では個人的に興味深いトピックを紹介したい。
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