トコトンやさしい鉄の本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ) の感想

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参照データ

タイトルトコトンやさしい鉄の本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)
発売日販売日未定
製作者鉄と生活研究会
販売元日刊工業新聞社
JANコード9784526060120
カテゴリ » ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 金属・鉱学

購入者の感想

近年、中国での鉄の生産と消費によって、世界の鉄鉱石の需要が急増しているとニュースに接したこともあり、そもそも「鉄」とは何か、というレベルから関心を持って本書にたどりつきました。
『トコトンやさしい鉄の本』というタイトル通り、実に平易に魅力的に知らなかった世界、もしくは知っているつもりだった知識の整理に役立ちました。文系人間にとってはこのような初心者向けの本はありがたいと思いましたね。

章立ては、「鉄はどこから来たのだろう」「鉄はどうやって作られるのだろう」「世界の最先端をいく日本の製鉄メーカー」「鉄の特徴といろいろな加工法」「鉄の天敵・サビとの関係」「いろいろな鉄とその応用」と括られています。

各項目は、見開きの2頁で完結しており、右の頁にページに解説、左の頁に図表やイラストが掲載されています。基本的な鉄の性質やその組成、性能、など中学校の理科の知識があれば楽しく読める内容でしたが、歴史好きの者にとっても興味深い記述が並んでいました。

項目だけを取り出して列挙しますと、最強の鉄文化の国ヒッタイト、中国の発展を止めた鉄の力、鉄をめぐるヨーロッパと中国の違い、近代の日本史をつくった鉄、鉄は日本近代化の象徴となった、一代限りの「たたら吹き」で和鋼を作る、鉄と弁慶の泣きどころ、戦争が鋼の溶接技術を進歩させた、ブリキが日本を救った?!、鉄船はコンパスを狂わせた?、鉄骨構造に多大な貢献をしたエッフェル搭、鉄銭の悪評が世界最初の紙幣発行につながった、鉄を鍛えた日本刀は神秘の力をもつ、鍔(つば)もまた鉄の芸術、などです。

初心者を対象に難しい内容を分かりやすく具体的に書く能力と言うのは実に大変な作業だったと思いますが、このような良書があれば、理系離れも少なくなるのではと思いました。

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