イタリア人に学ぶ日本人が知らない名画の見かた の感想

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参照データ

タイトルイタリア人に学ぶ日本人が知らない名画の見かた
発売日販売日未定
製作者ダニエラ タラブラ
販売元エクスナレッジ
JANコード9784767815732
カテゴリ芸術一般 » 美術史 » 西洋美術史 » 一般

購入者の感想

オールカラーで、大判でかつ382ページというボリューム。そして比較的廉価。かなり好印象の美術書でした。

イタリアの美術史家のタラブラ,ダニエラの詳しい解説は参考になりますし、美術史学を専攻されたイタリア語・英語翻訳者の田澤優子さんの訳は読みやすく、学術的な間違いのないもので、本書の価値を高めているでしょう。

それにしても美術史の区分の細かさに驚かされます。イタリアではこれくらいの詳細な分類が当たり前なのでしょうか。日本での美術史の捉え方とはかなり違います。
また、レイヨナン様式、ムデハル様式、プラテレスコ様式、バンボッチャータ派、クアドラトゥーラ派など、初めて聴く分類に戸惑いもありました。

フェルメールの作品は1点も掲載してありません。イタリアでは評価が低いのでしょうか。世界的な人気を博していると思っていたのですが、不思議でした。エル・グレコもゴヤも登場しません。ヒエロニムス・ボスも同様でした。
フランドルやオランダ、スペイン芸術は埒外なのでしょう。なお、ルーベンスは入っていました。

19世紀の様式がラストですから、当然モディリアーニもレオナール・フジタもピカソもダリも登場しません。20世紀ではガウディの建築が371ページに辛うじて登場するくらいでした。クリムトは入っていました。

美術史上知らない事象、作品、画家などが多く登場しますし、丁寧な解説、美しい写真は素敵でした。
先日観賞した「貴婦人と一角獣」の連作タピスリーも59ページで掲載してありました。
このフランス国立クリュニー中世美術館の至宝は、西暦1500年頃の制作だと記憶していますが、本書では1495年と書かれてありました。細かいことですが、5年の制作年の開きはどこから来るのでしょうか。

フィレンツェのウフィッツィ美術館で対面したボッティチェリの「春」も86ページの見開きで紹介してありました。若干実物よりも色調が沈んで見えますが、印刷のせいでしょうか。それとも記憶が美化されているのでしょうか。

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