風水の本―天地を読み解き動かす道教占術の驚異 (Books esoterica (23)) の感想

「あそこに塩を盛れ」とか「この扉の方角が悪い」といった巷で流行っている風水情報とは一線を画する本格的な風水入門の本。もちろん難しい。陰陽五行説、十干十二支、八卦など中国哲学の基本知識を解説した上で、風水の判断法を説明している。中国人は、大地のエネルギーを「龍脈」と呼び聖獣とたとえ、それは山脈に宿り、平野に到る所が気の収束点である「穴」と考えた。理想的な龍脈を探るために山並みを見極める法、「穴」を防護する「砂」と呼ばれる防護の小山を観察する法、「穴」から噴出した大地のエネルギーを我々の生活の場に運ぶ「水」の吉凶方位を診る法、そして龍の気の噴出点を見極める「点穴法」と風水の正統な判断法が詳しく解説されている。関連記事もとても興味深いものが多い。