アイヌ神謡集 (ワイド版岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトルアイヌ神謡集 (ワイド版岩波文庫)
発売日販売日未定
販売元岩波書店
JANコード9784000073172
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 文化人類学・民俗学 » アイヌ

購入者の感想

日本で最も重要な記録のひとつであるこの書籍は従来の文庫も持っていたが、ワイド判が出たのでこちらも購入しました。
内容は従来のものと全く同じです。大きさは従来の文庫よりふた周りほど大きいので文字が読みやすくなり、でも携帯しても邪魔になる大きさでなはいものです。

構成は以下の通り

1、著者、知里幸恵による有名な序文
2、アイヌ神謡集(日本語約とアイヌ語のローマ字表記の対比)
3、協力者、金田一京助による解説

この本でアイヌ語はカタカナ表記ではなくローマ字表記になっています。
アイヌ語は文法や表現が日本語と似ているのですが、それは、日本語の中にアイヌ語がそのまま日本語になったものがかなりあるからなのです。

しかし、ネイティブな発音は母音の発声などにおいて日本語と異なる部分があり、このニュアンスをカタカナで表現することはやや無理があるのですが、これは私がアイヌ語を学び触れ合っていく中でも感じたものです。
各地で開催されているアイヌ語教室でも読み方はローマ字を使っている教室が多いはずです。
ですから、アイヌ語を正しく記録するためにはローマ字表示の方が適していると言えるのです。

アイヌの文化には言葉はあったものの文字の文化がなかったので、この神謡(カムイユカラ)を記録として残すことはとても困難な作業だったことでしょう。
金田一京助のアドバイスもあり校正が繰り返され、若干19歳の少女はこの記録を残すことができ、そして完成を見届けて亡くなってしまいました。
この本は既に多くの国の言葉に翻訳され世界でも読まれている素晴らしい書籍なのです。

アイヌ語がわからない方も物語と照らし合わせながら、ローマ字によるアイヌ語を発音してみて美しい言葉の響きを感じる・・・わたしはこの本でこのような楽しみ方をしています。
そうでなければ知里幸恵が最も重要視したアイヌ語を記録した部分を感じることができなくなりますから。今、アイヌ語に触れ合う機会も日本各地で増えているように感じます。

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