名画は語る の感想

この本を読んで、「絵」っていうものの見方が変わりました。
各絵のエピソードがおもしろくて、別れさせられた恋人と会いたいから絵を描く話や、裸の絵を依頼した男のエロ心をこっそり絵に描くとか、一枚一枚のドラマを知ると、だんぜんおもしろく見れます。
収録されている絵の数が多く、見たことのある絵もあれば、はじめてみる絵もありました。はじめてみたときに感じる「なんかこんな感じに見えるな」という第一印象についても、なんでそう思うかということからはじまって、実はこうだった、この人はこんな人生だったと、すごくわかりやすく書かれています。絵もきれい。
才能とかじゃなく、描きたいかどうか。みんな命を削って一生懸命生きていた、そこをシンプルに素直に突き詰められることが才能なんだと思うと、自分の考えにも共通することがあって、絵からそんな熱い思いを受け取れて感動しました。
授業や教科書もこんなにおもしろく教えてくれたらよかったのになと思った本です。