だからヤマダ電機で買いたくなる の感想

経済ジャーナリストの片山修氏がヤマダ電機の経営陣にいろいろな疑問をぶつけ、その回答を整理しただけの本だと感じた。
すなわち、「ヤマダ電機にとって都合のいいこと」しか書いていないし、「いかにヤマダ電機はすごいか」をアピールする内容である。
購入を検討されている方は、所謂「提灯本」であることを前提に、要否を判断すべきかと思う。

とはいえ、ヤマダ電機のビジネスモデルを俯瞰できる内容であるため、同社のビジネスに関心がある人にとっては大変参考になる。
例えば、ヤマダ電機への就職を考えている方、同社のビジネスモデルをもとに新たなビジネスを考えようとしている方には有用だと思う。

本書の目次構成は以下の通り。

第1章　あなたはどこで家電を買いますか　−消費者を知り尽くせ
　1：　消費者に選ばれる店はこうしてつくる
　2：　誰が価格を決めるのか
第2章　価格に還元されるローコスト経営　−ITで武装しろ
　1：　だから安くても利益が上がる
　2：　自社物流システムで利益を創造する
第3章　経営の根幹に「仕組み」あり　−3年先をどうみるか
　1：　人はいかに育つか
　2：　ワンマン経営にあらず
第4章　ナンバーワン故の危機感　−顧客を創造せよ
　1：　地域電気店の弱みを強みに変える
　2：　屋根の上にビジネスチャンスあり
　3：　法人企業のパートナーになりたい
第5章　中国に持続的成長を求めて　−海外展開を活路に
　1：　瀋陽に日本の「仕組み」をもち込む