鋼の女―最後の瞽女・小林ハル (集英社文庫) の感想
参照データ
タイトル | 鋼の女―最後の瞽女・小林ハル (集英社文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 下重 暁子 |
販売元 | 集英社 |
JANコード | 9784087476118 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
瞽女(ごぜ)とは、三味線ひとつで各地を渡り歩き、うたを披露して報酬を得た盲目の旅芸人のこと。
小林ハルは史上最後の瞽女である。1900年に生まれ、78歳のときに無形文化財として選ばれている。
今年、2005年4月に亡くなる。享年105歳。
その最期は、安らかであったことを信じたい。何より105歳まで生かされた人なのである。
途中、ハルさんの苦労、悲しみを思って、何度も、はらはらと涙を流しながら読んだ。苦難の道を歩いても、
尚、失われなかった品性。ふりかかる困難をすべて自分の修行だと受けとめて、その運命に逆らわずに
まっすぐに生きた人である。磨きぬかれた「芸人」であり、一人の筋金入りの「人」であった。
老いてさえ、ハリのある強い声、ときに幼女のように高い声で、障子をビリビリとふるわせて唄われ
たという。背筋を伸ばし端然と座る姿は、普通の人ではなかったという。
読んで良かった。山ほどのハルさんの苦労話に励まされたのだ。
振りかえり、修行が足りない我が身を思った。
小林ハルは史上最後の瞽女である。1900年に生まれ、78歳のときに無形文化財として選ばれている。
今年、2005年4月に亡くなる。享年105歳。
その最期は、安らかであったことを信じたい。何より105歳まで生かされた人なのである。
途中、ハルさんの苦労、悲しみを思って、何度も、はらはらと涙を流しながら読んだ。苦難の道を歩いても、
尚、失われなかった品性。ふりかかる困難をすべて自分の修行だと受けとめて、その運命に逆らわずに
まっすぐに生きた人である。磨きぬかれた「芸人」であり、一人の筋金入りの「人」であった。
老いてさえ、ハリのある強い声、ときに幼女のように高い声で、障子をビリビリとふるわせて唄われ
たという。背筋を伸ばし端然と座る姿は、普通の人ではなかったという。
読んで良かった。山ほどのハルさんの苦労話に励まされたのだ。
振りかえり、修行が足りない我が身を思った。