萬葉集釋注〈1〉巻第一・巻第二 (集英社文庫ヘリテージシリーズ) の感想

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参照データ

タイトル萬葉集釋注〈1〉巻第一・巻第二 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
発売日販売日未定
製作者伊藤 博
販売元集英社
JANコード9784087610109
カテゴリ古典 » 日本の古典 » 古代・中世文学 » 万葉集

購入者の感想

この本の元になっているのは、
1冊1万円前後するような豪華版の本で、
全10冊+別冊2冊で出版されていたものです。
実は大学生の頃、その豪華版『萬葉集釈注』の
巻第二十の校正に携わっていました。

大学にそろっているので不便は無いというものの個人的に欲しくて、
ただ、 全てそろえると10万円超という金額にひるんでしまい、
研究対象の収録されているものだけ数冊買いました。

なので、この文庫本の発売を知ったときにはびっくり。
驚くほど安価です。心おきなく全巻そろえようと思います。

伊藤博先生がひとつひとつ語り聞かせてくれるように
丁寧に解説してあって、万葉集に初めて触れる方にも
読み物として素直に楽しめる、一番おすすめの注釈書です。

【巻一】の〈雑歌〉、【巻二】の〈相聞〉〈挽歌〉、
2巻あわせて万葉集に特徴的な三大部立の一群となっていて、
【巻一】冒頭の雄略天皇の歌「籠もよ み籠持ち
掘串もよ み掘串持ち…」の求婚歌はあまりに有名。

他にも額田王、柿本人麻呂、大津皇子、志貴皇子、有馬皇子など、
万葉集の中でも古い時代(白鳳期)を代表する歌人が多く登場します。
歴史的な事件と関わる歌も多く、古代ファン必読の巻だと思います。
個人的には、大津皇子と大伯皇女姉弟のやりとりなど是非
伊藤博先生の解説で読んで欲しい歌群。
古代の人々の息づかいまで聞こえるように感じます。

また、〈挽歌〉という後の歌集からは姿を消す
万葉集ならではの部立にも注目です。
人の死を悼む心が歌という形を通して、
今の時代にも深く伝わってきます。

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